白雪姫奮闘記 Ⅱ (ページ4)

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"VERSUS！！バギー海賊団" ページ4

「曲技っ！！"湯けむり殺人事件"っ！！」
掛け声と同時に、剣を地面に突き立て、高速回転させる
その風圧で土埃が舞う
「何が曲技だっ…！！ただの土埃じゃねェか！！」
その土埃で相手は身を隠してしまい、何時、何処から剣が飛んで来るのか分からない

土埃を睨んでいると、突然剣先が飛び出してきた
上段からゾロの頭めがけて叩き下ろされた剣を刀2本で防ぐ
両手が塞がるのを待っていたかのように、靴先がゾロの傷口を突く
当然、防御も何も出来ず、諸に食らってしまったゾロは、あまりの苦痛に2度目の絶叫をあげる
「あいつまた！！」
先程よりも出血量が増えている
激痛と出血で意識が朦朧としているのか、その場に蹲るゾロ
呼吸も荒い
ー流石にまずい…止めなきゃ…！
乱入しようとルビィが動くも、直ぐに動きを止める
『！』
ゾロの鋭い眼光が此方に向いていた
まるで、止めるな、と言っているかの様に
ルビィが、分かった、と意を込めて頷くと、ニヤリと口角を上げ、何時もの不敵な笑みをゾロが浮かべる

ゾロは視線を地面に戻すと、立ち上がろうと左腕に力を込める
力が上手く入らないのか、ガクガクと腕が震える
「あんな深手で戦うなんて、もともと無茶なのよ！！あんた達何黙って見てんの！？あいつ殺されちゃうわ！！」
「……」
見兼ねたナミがルビィ達に叫ぶ
「ねえったら！！…ルビィ！？」
叫ぶナミをルビィが止め、言い聞かせる様に呟く
『大丈夫…大丈夫だから…』

「ロロノア・ゾロ！！討ちとった！！！」
蹲るゾロにとどめを刺そうとカバジが突進する
しかし、その攻撃はゾロに届く事はなかった
ゾロが一輪車ごとカバジを蹴り飛ばす
「え……」
「『おお！！』」
「うっとうしい野郎だぜ！！おれの傷をつつくのが、そんなに楽しいか！！」
そう言うとゾロは立ち上がり、刀を逆手に持ち傷口に添えると、そのまま引き裂く
夥しい量の血が、バタバタと落ちていく
「な！！！！自分で！！」
「！？」
「『いてェ/いったァっ！！』」
見ているこっちまで痛い
つい、ゾロが斬った部位と同じ左脇腹を抑える

ゾロは長く息を吐くと、刀を構える
「おれの剣が目指すのは世界一……ハンディはこれくらいで満足か？
おれとお前の格の違いを教えてやるよ」
3本目の刀を腰から引き抜くと、口に咥え、三刀流の構えになる
「うおーっかっこいいーっ」
「……これがロロノア・ゾロか…ナメやがって…！！！」