白雪姫奮闘記 Ⅱ (ページ24)

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"偽れぬもの" ページ24

気絶から立ち直った少年達の誤解を解くと、ウソップの行方を聞かれる
そういえば用事の時間だと言って出て行った、と答えると勝手に納得してくれた
どうやら日課のようなものらしい
「キャプテン、屋敷へ行く時間だったんだ」
「屋敷って、病弱そうな女の子がいるっていう？」
「うん」
ウソップの話に出てきた少女とは本当に知らぬ仲ではなかったようだ
「何しに行ったんだよ」
そんな病弱な少女の屋敷に一体何をしに行っているのか、ルフィが聞くと意外な答えが子供達から返ってくる
「うそつきに」
「だめじゃねェか」
「だめじゃないんだ！立派なんだ！な！」
「うん！！立派だ！！」
『んん？』
イマイチ分からない

『ふーーんじゃあ、そのお嬢様を元気づけるために、1年前からずっとウソつきに通ってるんだ』
「うん」
「おれはキャプテンのそんな"おせっかい"な所が好きなんだ」
にんじんと名乗った少年がそう言えば、他の2人も続けてウソップの好きなところを言っていく
「おれは"しきり屋"なとこが好きだ」
「ぼくは"ホラ吹き"なとこが好き！！」
「とりあえず慕われてんだな」
『これって慕われてるの…？』
褒め言葉だとしてもかなり怪しい。
『ところで、そのお嬢様ってもう元気なの？』
先ほどのにんじん君に尋ねれば、ルビィの言葉を肯定する返事が貰えた
「よし！！」
「「『！』」」
「じゃあやっぱり、屋敷に船を貰いに行こう！！！」
左拳を突き上げ、意気揚々と店を出ていくルフィ
慌ててナミが引き止めるも、無駄な努力で終わってしまう

屋敷への道のりを野菜少年達と共に歩く
村から少し外れた敷地に、大きな屋敷が見えてくる
確かに小さな村には場違いな屋敷だ
門前まで近づき中を覗き込む
呼び鈴はなく、門番もおらず、これでは住人とのコンタクトが取れない
「『こんにちはーーっ』」
双子が少し声を張って門の向こう側へと挨拶をする
「船くださーい」
ルフィが挨拶に続けて要求する
しかし、屋敷からは何の返答もなく、相変わらずシーンとしている
誰もいないのだろうか
「さあ入ろう」
待っていられない性格のルフィは、早速門をよじ登り、屋敷内へと侵入を果たしていた
ルフィに続き、ルビィも門に手を掛けよじ登る
門のてっぺんに腰をかけると、顔だけ後ろを振り向く
『ゾロ、ナミ、来ないの？』
様子を見るだけだったゾロとナミに声をかければ、呆れ返るナミが渋々と門に足を掛ける
ゾロは最後に入るつもりらしく、ナミと子供達に手を貸している