白雪姫奮闘記 Ⅱ (ページ23)

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"偽れぬもの" ページ23

用事があると言うウソップと別れた後、食事に満足した一行は食後のコーヒーを楽しんでいた
先程、散々パフェやサンデーを堪能したルビィだけは食後のデザートも注文している
「あんた、よく甘いものばっかり食べれるわね…」
『ナミもいる？』
「い、いいわ…見てるだけでお腹いっぱい」
「おいルビィ！おれにもちょっとくれよ！」
『やだよ！ルフィのちょっとは多いじゃん！食べたければ自分注文して！！』
〆のブルーベリータルトをもくもくと食べていると横からルフィの手が伸び、フォークがタルトに刺さる
『ちょっと！あ～～～っ！！私のタルト！！』
「にっししし！いただき！」
『こんの…！おばさん！ベリータルト1ホール！！』
「どんだけ食う気だ…」

新たに注文したベリータルトの1/3を渋々ルフィに分け、残りを楽しんでいると突然、扉が勢いよく開かれる
「「「ウソップ海賊団参上っ！！」」」
『子供？』
「なにあれ…」
「さー何だろうな…」
野菜みたいな髪型をした子供が3人、ルビィ達のテーブルまでやって来る
手には段ボールか厚紙で作ったおもちゃの短剣を握り締めている
「お…おい海賊達っ！！」
「われらが船長、キャプテン・ウソップをどこへやった！！」
「キャプテンを返せ！！！」
ビクビクしながら凄んでくるから全く怖くない
ベリータルトの最後のひと切れを頬張りながら3人を眺める
隣ではルフィが飲み終わったコーヒーカップをソーサーに置きひと言
「はーーーっうまかった！肉！！」
「！！」
「え…にく…っ！！？」
「まさか…キャプテン……！！」
ルフィの何気ないひと言に過剰な反応を示す少年達
向かいの席でナミが小さく吹き出している
少年達の反応が面白かったのか、ルビィは口周りや手についた赤黒いベリーソースを拭く手を止めて、ゾロと顔を合わせ、ニヤリと笑い合う
「お前らのキャプテンならな…」
「な…何だ！！何をした……！！」
「さっき……喰っちまった」
「「「ヒィ………っ！！」」」
『骨だけなら残ったから…』
「「「～～～～～～～っ！！！」」」
『あげるよ』
能力を使いベリータルトの乗っていた皿に、適当に出した手の骨やら腕の骨を乗せてやる
ベリーソースが良い具合に雰囲気を醸し出してくれる
「「「ぎいやあああああ鬼ババア～～～～っ！！！」」」
「なんで私を見てんのよ！！！」
何故かナミに向かって泣き叫んだ子供達は、あまりのショックに泡を吐きながら倒れてしまった
「あんた達がバカなこと言うから！！」