【募集企画】大聖堂の地下階層【本編】

天候と読書【アラージュ】 ページ17

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天候によって読書をする場所は変わる。その天候に合わせて本の種類も変える。静かな場所ならどこでもいい。


「今日は、雨・・・か」


雨ならアーベルさんやラールと会うのはちょっと難しいかな。
選んだ本も違うものにしよう。本当は天候を見てから決めた方が良いんだろうけど、それはそれで面白いから僕は好きかな・・・


新しく本を決め直し、雨の時に読書をする場所に向かう。そこは大聖堂、大聖堂では神に祈りを捧げる場所でもあり、心を浄化させる場所でもある。その状態で本を読めば自然と時間を忘れてしまう。

それで１回フィーナとナルに探されたことがある。読書してると意外と気づかないもんなんだよね。


「・・・少々この場所をお借りします」


そう言い祈りを捧げる。長椅子に座り、読書を始める。


読書をする中、何人もの参拝者が訪れる。アラージュは1人来る度顔を上げ、確認する。これが雨の日のルーティンの様なものである。









暫く経っただろうか、静かな空間、読書に夢中なアラージュ1人が大聖堂に居る。外はまだ雨が降っていて、止みそうにない。


ゴロゴロゴロゴロ・・・


この音でハッとする。雨に続いて雷か・・・そろそろ戻らないと怒られるかな、じゃあ戻ろう。
心の中で自問自答をし、大聖堂を出て宿舎に戻る。






「あ、ジュっちゃんどこ行ってたの？」


「大聖堂」


「そこで何してたの？」


「読書」


ナルはいつもこの質問をしてくる。そろそろ同じ回答だって気づかないかな・・・


「おかえりなさい、アラージュ」


「フィーナ、ただいま」


この後はみんなとご飯を食べて、寝る準備とかして９時に寝る。僕に対しては寝る前にティム神父と少しお話をしてから寝てる。規則正しい生活、このお陰で本を読む時間がある。


ここでの生活はとても楽しい。


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