寮母と水泳部 (ページ44)

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44話ページ44

リレーは確かにお互いのチームワークが必要となる種目
今の凛君には・・・チーム力というものは感じられない

『御子柴君には少し酷かもしれないけど凛君を・・・・・』

「やっぱりそれしかないですよね・・・・」

『ええ。でもこれを機に気づいてくれるはずだよ。凛君は絶望するかもしれない。立ち止まるかもしれない。でも大丈夫。そこは気にしないで。今は大会のことを考えなさい。』

「Aさん・・・・わかりました。明日松岡にいいます」

『コーチには言ってあるの？』

「いえ。これからですが部長権限でなんとかします」

『わかったわ。・・・気持ちを切り替えてね。』

「はい！ありがとうございました」

御子柴君は食堂を後にした

凛君には酷かもしれないけどこれも凛君の物足りないものに気づいてもらうため、チームの為。

乗り越えてもらわないとね

電気を消し家に帰った

翌日、御子柴君より凛君がレギュラー落ちの知らせを言い渡した

凛君は納得いかないと御子柴君に詰め寄った

『凛君。今のあなたじゃこのチームと一緒には泳げないよ。このチームのことよく見てた？ほかの事に目がいっていて集中できていなかったでしょ？・・・今回は諦めな』

「なんで！！」

『君の足りないもの。それがわからないことには凛君、このチームで泳ぐことはできないよ』

「それにタイムが落ちているからな。うちは実力主義なんだ」

凛君は悔しそうな顔をして食堂を出て行った

「Aさん、すみません」

『気にしないで。これも教育よ。さぁ、びしっとしなさい！！』

御子柴君の背中をたたき前を見る

『みんなもごめんね。でもね、このチームは御子柴君にとって最高のチームなんだよ。それをあの子が集中していないせいで台無しになったら困るの。あの子には足りないものがある。凛君自身が気づくまでそっとしてあげて。さぁご飯にしよう！！』

みんなにご飯を配る

ご飯を食べ終えみんなは練習に向かった

そこには凛君の姿はあったがその場に立ち尽くすだけだった

仕方がないなぁ

スマホを取り出しある人にラインをする

これでよし

あとはあの子たちがなんとかしてくれる

それでわかってもらえればいいのだけど