Una rosa roja - SHO - 2 (ページ9)

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彼女の手を引っ張って歩く。

カラオケでぶつかりそうになった彼女から

男物の香水の香りがした。

あれは、紫耀の香水じゃない。

ぐっと息を飲んだ。

彼女にもし他の男がいるとして、

それでも紫耀を手放していないのだとしたら。

頭の中で想像されるのは最悪なケースで。

俺が、

解決しようと思った。

こういうことに首を突っ込むのは

柄じゃないけれど、

絡まった糸を解いて

親友の紫耀を幸福の道へと誘導するのは

全てを知った俺しかいない、

そう思った。

廉「なにがしたいん？」

「わかんない。」

そう答える彼女に無性に腹が立つ。

廉「お前、知っとんのやろ。」

目の前の彼女が黙り込む。

この先の言葉は言っちゃいけない。

そう思った。

けど、

すでに暴走をしている俺の頭は

そんな歯止めなど効かなくて、

廉「紫耀が柚愛を好きなこと。」

その言葉を

無残にも彼女に放っていた。

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お話がわかりにくい方は

Una rosa roja 1 の

Episode 1 と 2 をお読みください。