悩める大型犬《リク》 ページ45
MGside
Aヒョンが風邪をひいた。
JS「可哀想に、A…。」
SC「やー、何でこんな時に打ち合わせなんだよ!」
JH「しんどかったら絶対電話しろよ、A!!」
ヒョン達の言葉に、弱々しく微笑むAヒョン。熱で潤んだ瞳に蒸気した頬、首筋に光る汗といい、風邪をひいたAヒョンは何というか、健全な男子には非常に目に毒というか…。皆が出掛けるのを渋る気持ちも分かる。
兄達を送り出して数時間が経った。朝は辛そうだったけど、今なら少し食欲もあるかも。朝食のスープを温め直してトレイに載せ、Aヒョンの部屋に向かった。
MG「ヒョン、具合どうですか?もし食べれそうなr…」
片肘でドアを開けた俺の思考はそこで急停止し、危うくトレイを落とすところだった。
WN「あ。」
MG「えっ」
ベッドに腰掛けている、自室でゲームに没頭していたはずのウォヌヒョン。その胸に力なく寄りかかるAヒョンの背中が、完全に露わになっていた。
要するに、上裸の病人の腰を抱く男と目が合うというあまりの異常事態である。
WN「…なにボーっとしてんだ。」
MG「っえ、な、何してるんですかウォヌヒョン!!」
WN「何って…ヒョンの着替え手伝ってただけだけど。」
…着替え?よく見れば彼の手元には雑に畳まれたパジャマが。汗をかいて気持ち悪かったのだろうか。
新しいスウェットを着せてもらったAヒョンが、とろんとした目でウォヌヒョンを見上げる。
『(ウォヌや、あり、がと)』
WN「いーえ。まだ熱もあるし、もう少し寝ていて下さい。」
素直に頷いて布団に潜り込むAヒョン。程なくして規則正しい寝息が聞こえると、突っ立ったままの俺をウォヌヒョンが廊下に押し出した。
WN「…で?お前はあの人の裸を見て、やらしい事でも想像したわけ?」
MG「し、してないですよ!!というかヒョンこそ、Aヒョンに変な事しようとしてないですよね!?」
WN「失礼だな、俺は病人を襲ったりなんかしない。」
MG「おそっ…!?」
スープの器がガチャンと音を立てる。俺の反応に、目の前の兄はニヤリと笑った。
WN「あー、俺も立候補しようかな、Aヒョン専属お世話係。」
上機嫌でリビングに向かうウォヌヒョンに落とされた特大の爆弾に、頭が痛くなった。俺も風邪をひいたかもしれない。
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葉月様よりリクエスト
ありがとうございました!
長く更新滞ってしまってごめんなさい…
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バナナミルク?(プロフ) - 面白い作品ですね!次のお話まってます! (2019年6月29日 22時) (レス) id: a5f1ddb0b6 (このIDを非表示/違反報告)
まこと(プロフ) - スミくんだいすきです!素敵な作品に巡り会えました、更新待ってます! (2019年4月6日 8時) (レス) id: d5d41d0a16 (このIDを非表示/違反報告)
うなぎぺん(プロフ) - もちろんですよ!!これからも応援しています!! (2018年11月20日 22時) (レス) id: 935a911ca5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずテム(プロフ) - うなぎぺんさん» ええええご存知でしたか!?!?こちらこそびっくりです嬉しいですありがとうございます…!!自分も頑張ります!!こちらこそきゅんきゅんですよー!応援してます!! (2018年11月19日 11時) (レス) id: 9c2c49a1ac (このIDを非表示/違反報告)
うなぎぺん(プロフ) - ゆずテムさん» !?!?ゆずテム様!?!?ビックリしましたありがとうございます…頑張ります…(泣)あの、小人の家政婦シリーズ大好きです!!ずっとジフンさんにきゅんきゅんしてます!! (2018年11月19日 0時) (レス) id: a3124c60f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うなぎぺん | 作成日時:2018年7月28日 19時