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your side-
会いたいと強く願ったその日のうちに会えてしまうなんて、もしかして運命なのかも。
普段は寄らないコンビニで、コーヒーが抽出されるのを待っていたら、外を通り過ぎる山上さんを見かけた。
声を掛けたい。
追いかけたい。
注ぎ終わらないコーヒーマシンにソワソワしながら山上さんの姿を目で追い、注ぎ終わったカップに蓋をしたら、砂糖もミルクも持たずに外に飛び出た。
少しだけ離れた場所で信号待ちをしていた山上さんに、、、
追いついたのはいいものの、声を掛けてもいいんだろうか。
「あれ、Aさん」
『あ、あの、こん、にちは。』
モジモジしていた私は挙動不審だったんだろう。
こちらに気付いた山上さんから声をかけてくれた。
「うわー、まさかこんな所でお会いできると思ってなくて、今日現金持ってたかな」
そんなつもりで急いで来たんじゃないのに、そういえば私たちはそれだけの関係だった。
山上さんにとっては、返金のタイミングが合わなくて連絡が長引いているだけの相手なのに、
私にとっては、会いたいのに、なかなかタイミングが合わない人になってた。
『全然、いつでも大丈夫です。ランチ楽しかったし、』
ごちそうしたってことでもいいです！と続けたかったけど、それを受け入れられたら、この瞬間で本当に終わってしまうから言えなかった。
「現金ある！ちょうどある！
ここで現金そのまま渡すのもなんなんで、お時間あればちょっとどこかお店入りません？」
『時間？はい、あります。』
「Aさん飲み物あるし、どこ行けるかな」
苦くて当分減りそうにもない手元のカップに山上さんの視線が移り、なんともバツが悪い気持ちになった。
本当に、これじゃどこにも入れない。
山上さんを見かけたから急いで追いかけてきたなんて言えないし、
淹れたてでまだ熱いから一気に飲むこともできないし、
冷めたら冷めたで苦みは増すし。
『これ、お砂糖もミルクも入れ忘れちゃって、しばらく減りそうにないから、ランチ代は今度でいいです』
「いや、でも僕早くお金返したいんで」
関係を終わらせたくないと願った私の悪あがきに、山上さんは付き合ってはくれない。
「これってそこのコンビニのですよね？
僕も肉まん食べたくなっちゃたから、戻ってもいいですか？」
それは、お砂糖とミルク、入れていいよという解釈でいいんでしょうか。
もう少し一緒に、いてもいいんですか？
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うなぎ(プロフ) - そのうちさん» きゅんきゅん だなんて嬉しすぎます！！メンバーに対する解釈が近いと、読んでいて違和感がなくていいですよね。共感してくれる人がいると知れて感動です。コメントありがとうございます！ (2022年1月19日 17時) (
レス) @page21 id: 4bc9886516 (このIDを非表示/違反報告)
そのうち(プロフ) - 初めまして！素敵なお話を読ませていただきました。本当に面白かったです！ymgmさんに対する解釈がおそらくうなぎ様と同じなのか、読みながらものすごく共感しつつ物語にきゅんきゅんしました！これからも応援しております！ (2022年1月19日 16時) (レス) id: 7f613ac8c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うなぎ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年11月24日 12時
