付き添い ページ9
流星side
「流星くん、それ出して？」
並んでる時にちゃんと頭の中でシュミレーションしとったのに、いざレジ前に来ると頭が真っ白になってもうて突っ立ったままで居ると、恭平に声を掛けられて慌てて持っていたレシートを店員さんに差し出す。
「お支払いですね、5,150円です」
「現金押して...、お金はここに...」
慣れへんセルフレジに恭平から手取り足取り教えてもらいながら、機械にお金を入れていく。
「今控え準備しますので少々お待ちください」
無事にお金を払い終えて、控えを貰うまで数秒待つ。
「控え貰ったら少し場所ずれて、バッグに物閉まってから帰ろな」
恭平に小声で伝えられてコクッと頷く。
「お待たせしました、こちらお客様控えです。ありがとうございましたー」
「流星くん、こっち」
渡された控えを受け取って、恭平に手を引かれながらレジ脇に移動する。
「ここで財布とその紙バッグに入れてしまい？ゆっくりでええよ」
恭平に手伝って貰いながらバッグに財布と控えを入れながら、コンビニを出たいはやる気持ちを抑える。
「...あれ？流星？」
バッグに物をしまっていたら、聞き慣れへん声で名前を呼ばれて思わず聞こえた方へ顔を上げる。
「...っ、」
「やっぱ流星やんな！？久しぶり！何してたん！」
そこに居ったのは小学校の時のクラスメイトで、その当時ヤンチャだった印象は今も健在のチャラめな格好をして笑顔を向けてくる。
「...誰？」
恭平が怪訝そうな顔をして俺の顔を覗き込んでくるけど、返す言葉は出てこやんくて何も出来ずに固まる。
「流星俺の中学に居らんから、どこ行ったんかと思っとったわ〜笑」
そう話しながら結構強い力で肩にポンっと手を置かれて、思わず体をビクつかせる。
「おい、やめや」
「あ？何あんた？」
恭平がクラスメイトの手を俺から離そうとするけど、それが逆上してしまったようで食ってかかるように喧嘩腰な口調で恭平に近づく。
「.......っ」
「ちょ...！」
その場の空気感と小学校の頃場面寡黙症のせいで睨まれた顔を思い出して、咄嗟に掴まれそうになった手を振りほどいてその場から走ってコンビニを出た。
「...ﾊｧ...ﾊｧ」
施設に帰る道のりとは反対方向に走ってきてしまったようで、ある程度コンビニから距離を置いた住宅街で立ち止まる。
走ったせいなのか、はたまた過去のクラスメイトに会って動揺しているせいなのか、呼吸も気持ちも苦しくて道路脇にある塀にもたれてしゃがみ込んだ。
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ゆん(プロフ) - 佑妃奈さん» はじめまして！嬉しいコメントありがとうございます...！今後ともぜひよろしくお願い致します！＾＾ (4月16日 3時) (
レス) id: 03ea4d57a5 (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - 飽きてませんよ!!恭平のお話好きです！ (4月14日 16時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん | 作成日時：2024年3月22日 1時
