付き添い ページ8
流星side
恭平に手伝ってもらって発券できたレシートを持ってレジに向かうと、売り場の奥まで続く長い列の最後尾に辿り着く。
「レジが混んどったんか...流星くん大丈夫そう？」
人が多い場所は苦手で、ただ列に並ぶだけやのにプレッシャーを感じる俺やから、心配になった恭平に声をかけられてとりあえず頷く。
「具合悪くなったりしたら言うんやで。無理せんでええから」
恭平の優しい言葉に泣きそうになるけど、こういうのにも少しずつ慣れていかんといつまで経っても同じ状況のままやから、少し無理してでも自分でやってみようと思って恭平と一緒に順番を待つ。
「わ、このお菓子美味そうやん...買って帰ったら怒られるやんな...」
列に並んでる場所は丁度お菓子売り場で、横に居る恭平は色んなお菓子を見ながら独り言を呟いとって、それを安心材料にして心を落ち着かす。
「...流星くん、レジもう少しやからお金先に準備しとき。そしたら支払いも時間かからんですぐ終わんで」
少しずつ進んでレジまであと数人という所で、恭平が声をかけてくれてバッグから財布を取り出す。
お菓子に夢中で俺の事なんか気にしてへんようで、ちゃんと俺がスムーズに会計できるように、とかこの場からいち早く安心する場所へ行かせてあげようっていう気遣いが見えて申し訳ない気持ちと嬉しい気持ちが交差する。
「俺の手に出してええから、5000円と...150円やから小銭...ん、ぴったしあるな。財布閉まっちゃい」
恭平が広げてくれた手に支払額を乗せて、言われた通り財布をバッグにしまう。
「落とさんように持つんやで。このレシート先に出してな？」
恭平の手に出したお金とレシートを落とさんように握らせてくれて、ぎゅっと俺の手を包み込む。
「...ありがと」
恭平の目を見て、施設を出てから初めて自然と発せた感謝の言葉。
「ん、もう少しやから頑張ろな」
ずっと黙ったままやったのに、突然声を出せた俺に少し目を見開いてびっくりした様子の恭平やったけど、すぐに笑顔になって優しい言葉を投げかけてくれた。
「お待たせしましたー」
列に並び始めて数分、やっとレジ前まで辿り着き、空いたレジから店員さんに呼ばれて恭平と一緒にレジに向かった。
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ゆん(プロフ) - 佑妃奈さん» はじめまして！嬉しいコメントありがとうございます...！今後ともぜひよろしくお願い致します！＾＾ (4月16日 3時) (
レス) id: 03ea4d57a5 (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - 飽きてませんよ!!恭平のお話好きです！ (4月14日 16時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん | 作成日時：2024年3月22日 1時
