無気力 ページ37
流星side
「流星、昼からの学級どうしたい？」
結局一口しか食べられへんかったゼリー残してソファに座っていると、大ちゃんが隣に座ってきて優しく問いかけてくれる。
俺自身は学級に行きたい気持ちも山々やけど、午前中の学級に行ったらこの暗い気持ちも一時忘れられるかと思ったのに、逆に考え込んでまうから意味あらへんかった。
丈くんと大ちゃんには迷惑をかけるけど、静かに大ちゃんの声掛けに首を振る。
「そっか、正直に答えてくれてありがとな」
そう言って頭を撫でてくれる笑顔の大ちゃんやけど、全然偉くも何とも無い自分が嫌になる。
「...恭平の所はどうする？はっすんはまだ体調万全やないから丈くんとお留守番やし、無理せんでええけど...行けそう？」
久々に “ 恭平 ” というワードを出されて、少し身体が硬直する。
恭平の病室に行ったところで俺が出来ることなんて限られてくるやろうし、恭平自体俺を受け入れてくれへんかもしれん。
それに今まで秘密にしているコンビニでの一件も、もしかしたら恭平にバラされるかも...。
せやけどせめてもの恭平への罪滅ぼしとして、面会には行かなあかん気がする。
「恭平の所には...行きたい...」
「...無理しとらん？」
大ちゃんがほんまに大丈夫かと聞いてきて、学級は無理やったけど恭平の面会には無理してでも行かないと自分の存在意義がわからんくなる。
自分の気持ちに蓋をして大ちゃんの声掛けに頷くと、再度頭を撫でてくれた。
「みっちーと謙杜にも伝えてくるな？」
そう言って俺の元を離れた大ちゃんの温もりが名残惜しくなって、デフォルトになったソファで膝を丸める体勢をとる。
恭平、まだ起きとらんのやろか...。
丈くんから恭平の情報は全然入ってこやんから特に状況は変わらんやろうけど、施設に恭平が居らんこと自体普通では無いわけで。
午前中、学級を抜けてからも何をする訳でもなくソファで黙って流れるテレビを見つめたり、ソファに横になってみるけど夜寝れとらんのに眠さは無くてぼーっとするばかり。
最初は丈くんも大ちゃんも話しかけてくれとったのに、今じゃそっとして置くのが一番って分かって、むやみに話しかけては来なくなったけど、その優しさがちょっと心苦しかったりする。
大橋くんの体調も優れんから丈くんと大ちゃんの意識はそっちに行きがちだし、謙杜とみっちーも特に俺を気にかけてる様子はない。
「...ちょっとトイレ」
そうホールに言い残して俺は自室に向かった。
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ゆん(プロフ) - 佑妃奈さん» はじめまして！嬉しいコメントありがとうございます...！今後ともぜひよろしくお願い致します！＾＾ (4月16日 3時) (
レス) id: 03ea4d57a5 (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - 飽きてませんよ!!恭平のお話好きです！ (4月14日 16時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん | 作成日時：2024年3月22日 1時
