自責 ページ25
流星side
ふと頬が濡れとる感覚で目が覚めると、カーテンの隙間から漏れる光はまだ薄暗くて、時計を見ると23時を示していた。
いつの間にか寝てしまっていたようで、恭平が居らんくなるような夢を見たのを何となく思い出し、濡れてる頬を手で拭う。
誰かに慰めて欲しくて大ちゃんがベッドの横に居ってくれた記憶を頼りに辺りを見回しても、誰もおらん事に少し寂しさを覚えるけど、今はこれでええんや、と思う。
丈くんも大ちゃんも俺の心情を知ってるかの如くコンビニで起こった出来事を探ってくるけど、絶対にみんなには言わへんようにしとる。
俺だけが悪者になれば、みんなに余計な心配かけずに済むやん。
とりあえず目が覚めてしまったから何もする気も起きずに、喉の渇きだけを覚えてまだ明かりの点いている1階に向かう。
「...あ、流星。目覚めたん？」
ホールには大ちゃんだけが居って、パソコンをいじっていた手を止めて話しかけてくれた。
「喉乾いた...」
「そっか。お水でええ？温かいの作ろか？」
「...ココア飲みたい」
「ココアな。今作るから待っとき」
水だけを飲みに来たはずやけど大ちゃんの優しさが今の自分には直に響いて、お言葉に甘えてココアをリクエストする。
部屋から携帯も持ってこんかったし、既にみんなは寝静まったようでテレビも点けとらんから、ソファに座って一人でぼーっとする。
ふとホールに置いてある空っぽのベッドが目に入って、そのベッドを普段使う機会が多いのは恭平やから、今この施設内に恭平が居らん寂しさがさっきの夢を思い出させて、ソファで丸まりながら膝に顔を埋める。
俺やって今日はコンビニで支払いを出来た達成感を、帰ってきてみんなに話す予定やった。
クラスメイトにさえ会わなければ、全部上手くいっとったのに。
みんなに褒めて貰えるはずやったのに。
全部コンビニでの一件に持ってかれて、更には恭平にまで迷惑をかけた以上に命の危険にさらした。
またじんわりと目頭が熱くなる感覚がしたと思えば、すぐに着ているスウェットの膝が濡れていくのを感じる。
「...流星？ココア出来たで？」
ふわっと甘いココアの匂いと大ちゃんの優しい声が聞こえてきたけど、こんな泣き顔見せられへんから膝に顔を埋めたままにする。
「...苦しいやんな？泣いてええよ。大丈夫、大丈夫。」
全く顔をあげようとせえへん俺を見兼ねてか、背中を摩りながら一緒に寄り添ってくれる大ちゃんの腕に包み込まれて涙を流した。
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ゆん(プロフ) - 佑妃奈さん» はじめまして！嬉しいコメントありがとうございます...！今後ともぜひよろしくお願い致します！＾＾ (4月16日 3時) (
レス) id: 03ea4d57a5 (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - 飽きてませんよ!!恭平のお話好きです！ (4月14日 16時) (レス) id: 560bd373a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆん | 作成日時：2024年3月22日 1時
