◆*Unhappy Wedding*◆【K.Ninomiya】Part5 (ページ19)

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ゴォーッ……

「わわっ！揺れるっ…」

田中「A様、落ち着いて下さい。危ないですから！」

「す、すみませ…ぎゃ！？…」

田中「…」

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『…すっげー顔。それでも女かよ？(笑)』

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数十分前。

『突撃、隣の○ご飯！』みたく

颯爽と現れた御曹司(ただいまDSでRPG中)は

口をパクパクとしていた私を

無理矢理、高級ヘリの後部座席へと搭乗させた。

無論、手荷物なんか何もなく。

もっと言えば…靴も履けていない。素足だ。

こんな普通なら有り得ない状況を

鵜呑みに出来る訳ないでしょ…

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「っ、一体何なのよ！一種の誘拐にしか見えないんだけど！？いい加減降ろして！」

田中「、A様…」

「やることなすこと、非常識過ぎるの！！場合によったら裁判所に訴えてやるんだからー…」

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キーキー、と私が叫び上げていると

助手席に黙って座っていたカズが

ゆっくり…私の方へ振り向く。

いつぶりか目にした彼の表情は…

とてつもなく、『悪魔』の顔だった。

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和「お前、分かってんの？」

「！なっ…」

和「俺は世界進出も図る、国内でも有名な大手企業…Five Gameの代表取締役。

この俺がド庶民のお前に訴えられて負けるはずがないだろーが」

「そ、んなの！やってみなきゃ分からな…」

和「コッチは絶対勝率を誇る弁護士を雇うし、ギャラリーは俺を慕うヤツらに埋め尽くされる。

これでも法定に立つ気があんのか？あ？」

「、っ…！！」

和「んなに帰りたかったら、地上1000m以上の上空からいいつでも落としてやるけど」

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何も言い返せない私に向かって

カズが黒いアイマスクを装着させる。

視界が一瞬にして閉じる。

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田中「社長」

和「ん」

「ちょ、…いきなり何をっ、」

和「目的地到着。降りるぞ」

「降りるって…見えないんですけど！早く外しー…」

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すると。

気が付けば、私の体は地に着いていて

誰かのエスコートにより一つの建物へと入室する。

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●「お待ちしておりました。二宮様」

和「悪い。話は先程言った通りだ」

●「畏まりました。…さ、お嬢様、コチラへ！」

「え、…ま、…えっ？！？」

和「俺は先に行ってっから。逃亡するとかバカなマネはすんなよ。いいな」

「、カズっ…！！」

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