◆*Unhappy Wedding*◆【K.Ninomiya】Part5 (ページ16)

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とある週末、日曜日。

事は…唐突もなく起こった。

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虎太郎「姉ちゃ、何直してるの？」

「コレはねー、龍お兄ちゃんのリコーダーケース。

ほら、このボタンの留め金、壊れてるでしょう？」

虎太郎「ホントだ…」

「物はすぐに脆くなっちゃうから…こうやって定期的にお直しするのよー、よし、完成！」

虎太郎「お直し…」

「昴ー？」

昴「なぁにー、お姉ちゃーん…」

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ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ、
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ、

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「新聞購読の勧誘か何かな…私、見てくるね」

翔「ん」

翔ちゃんに兄弟を一時的に預けて

私はスウェットのまま、玄関へと向かう。

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ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ…ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

「はいはい、はいっ！どちら様ですかー…」

*「何で誰も出ないんだ…あっ、…Aっ！！」

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……まさか。

この声はーー……………

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*「ただいま！！日本、んでマイハウス！！」

「……お父さん……！」

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龍「わっ、父ちゃん！！？」

くるみ「父ちゃーんっ！！」

*「おー、元気にやってたか？ガキども～(笑)

翔のコック坊も！一回りデカくなりやがって」

翔「…おじさん、」

ワシャワシャ、と昴達の頭を撫で

翔ちゃんの首根っこを腕で掴む我が父親を遠巻きで見据える私。

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「来るなら事前に連絡寄越してって言ってるよね…？」

*「携帯の充電が切れてなぁ、出来なかった」

「…」

*「んな呆れた顔するな！良い土産、せっかく積んできたのによぉー」

「土産…？」

お父さんは年季のあるドヤ顔し、

大きな紙袋を真下へ掲げる。

その瞬間…私は下唇を結んだ。

「…何よ…これ」

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昴「あ！CMでやってたフィギュア！！」

くるみ「フリフリのお洋服…可愛いっ！」

昴「僕がずっと読みたかった本…新装版」

畳に散乱する、見るからに高級品の雑貨や生活用品は

私の給料でも決して手は届かない物ばかり。

全国を無駄に放浪してるお父さんが買える訳がない。

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*「やっぱり金持ちの御曹司は生かしてんよ～

Aとの結婚がナシになっても、俺達に"謝礼"って言ってここまでしてくれてさ、父ちゃん泣けるわ…」

「…え…？」

翔「…」

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*「A、聞いてないのか…？"二宮くん"に」

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