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翌朝、何故か自然と目が覚めた。

いつも休みは何も予定がなければ、お昼くらいに起きちゃうのに。



自分の家じゃないから、かな?

何も音が聞こえないから、まだ宮近は寝てるんだと思う。




「宮近、起きてる?」




話しかけてみたけど、無反応で。
寝てる顔が見たくなって、少し覗き込む。


あれ、宮近ってこんなに顔綺麗だった?

ほっぺツルツルだし、なんて思ったら好奇心で進む手。
肌に触れた瞬間、手首を掴まれた。




「わ、」

「…なに、してんの」

「ごめん、起こした?」

「ん、だいじょうぶ。Aおはよ、」

「おはよう」




ふあぁ、って大きな欠伸をしながら起き上がる宮近。
でも何故か左手で私の手首を掴んだままで。


離してよ、って言ったらグイッと引っ張られていつの間にか隣に座っていて。

すごく自然に宮近の頭が私の肩に乗る。



…もう、朝から近いよ。




「なんか幸せ」

「なに、急に」

「朝起きて1番にAの顔見れたから」

「ばか、なに言ってんの」

「言葉にしないとAには伝わらないってわかったから」




そう言って、宮近はクスッと笑う。もう、なにその余裕。

こっちは朝から心臓の動きが早い。




「今日の予定は?」

「ない、けど」

「ふっ、寂しい女」

「は?」

「冗談だって。…デート、しよっか」




あぁ、もうダメだ。

浮気されてあんなに腹立ってたのに、もう私は宮近でいっぱいで。



さすがに切り替え早すぎない?なんて思いつつも、
今は宮近と一緒にいたくて。

うん、する。って頭で考えるより、言葉が先に出ていた。




「でも、一回帰っていい?服着替えたいし」

「ん、じゃあ、俺準備する。Aの家寄って、車でどっか行こうか」

「うん」




私がそう答えると、すぐに立ち上がって着替えに行った宮近。

私も顔を洗って化粧をする。




「お、眉毛増えた」

「…宮近嫌い」

「ふふ、うそ。すっぴんも可愛いよ」

「っ、ばっかじゃないの?」

「A昨日からそればっか(笑)」




だって急にそんなこと言ってくるんだもん、照れないわけがない。

それに私服の宮近を見るのだって久々で。
黒のTシャツにベージュのパンツ。サングラスなんて付けちゃって。


なんなの、もう。かっこいいじゃん。




「ほら、行こう」

「うん」




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作者名: | 作成日時:2021年10月14日 2時

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