すいません先生、うちの刀剣達が可愛すぎて学業と審神者を両立させる自信がありません。

訳あり様 ページ32

一「この小狐丸はとあるブラック本丸から唯一保護された刀です。保護されてからこれまでも幾つかの本丸へ引き取ってもらったのですが、何処も馴染めずに戻って来て仕舞うのです。そこで、貴女に引き取ってもらえないかと……」




ブラック本丸、ねぇ………




見たところ本体は綺麗だし、政府の方で手入れされたんだろうな。嫌だっただろうに。




後ろの三日月は珍しく落ち着いていない。動揺か、憎しみか、それ以外か。




『………承りましょう。その小狐丸は我々の本丸の、我々の仲間です。』




本丸にまた一振、仲間が増えた。









.









.








『………………………』




本丸に戻り、取り敢えず顕現させて見ようと部屋に戻る。




刀置に小狐丸を置いて、眺めてみる。




綺麗な太刀だ。でも、その分顕現したときに斬り掛かられたらひとたまりもない。





近侍を置くことも考えたけど、やっぱり自分の木刀を横に置いておくことにした。




はっきり言って、この刀からは“何も感じない”。





＿＿＿＿＿＿＿虚無





顕現したらどうなるのか、恐ろしいものだけど、この子を苦しめたのは紛れもない私達、人間。




せめて、ここの刀剣たちとは仲良くなってほしいな。




刀に手をかざし、霊力を注ぐ。太刀の顕現って大変だ。








しばらくして、部屋が光に包まれた。桜は舞ってない。顕現の時も刀剣男子の状態に左右されるのかな。




銀っぽく見えなくもない白の長い綺麗な髪。切れ長の目。……身長高いな←




『えーと……初めまして、私の名前は斎藤柚夏。審神者名はないけど、それは信頼してるって意味ね。今日から小狐丸はこの本丸の仲間です。』




小「……………」




………………うーん、どうしようか……

小狐丸と本丸→←終わんないわぁ……

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