5話 ページ10
まさか、戦うことになるとは。
門松は予期せぬ出来事に焦っていた。
対して、日野寺は余裕の表情を見せていた。
日野寺から言ったのだ。当然といったら当然だ。
日野寺「…あぁ、言ってなかったね。俺の魔法はね？」
相手の心を読むことだよ。
門松は絶望した。
勝てるわけがないのだ。
しかし、負けるわけには行かなかった。
自分は最初は反対していたくせに。
いつの間にか部活を作るために協力していた。
そして一番に浮かんだのは冬夏の笑顔と茜の頬を膨らます表情だった。
門松「(負ける訳にはいかない。)」
門松はすぐに魔法陣を召喚し、大量の銃を生成した。
日野寺は特に召喚することも生成することもなく、門松の攻撃をただただ待っていた。
門松「(どういうことだ？)」
相手の心を読む魔法や、精神を崩壊させる魔法などの攻撃ではなく補助魔法を主に使うものでもなにかしら攻撃できる手段として何かしらの武器は配布されているはず。
門松「(・・・？動きが読めない。)」
そして門松は大量の銃を操作した。
門松「(斜め45度。射程距離範囲内……準備完了。発射用意。)」
日野寺「読めてるよ。」
日野寺は門松が集中砲火をすることをわかっていた。
射程距離範囲外へと行ってしまえば攻撃なんて当たらない。
門松「…っち！」
日野寺「本気を出しますよ。ふん！」
日野寺は門松の召喚した銃を今度は日野寺自身で操作する。
銃口は門松の方を向いていた。
逃げればいい。逃げたらまた生成して攻撃すればいい。でも、体が言うことを聞かない。
ドン！！！
耳の鼓膜が敗れるようなそんな音が聞こえた気がした。
「あぁ、茜・・・」
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作者名：黒朝 | 作成日時：2017年7月20日 23時
