僕らはどうせ幻だ。 (ページ19)

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14話ページ19

冬夏「…エクソシスト？」
エクソシスト「あぁ、魔道士ようなものだ。私は魔道士でも何でもないがな。皆からはエトと呼ばれている。」
冬夏「エトさんですか。私、手芸部の部長、日蓮冬夏です！」
エクソシスト「あぁ、やはりお前が日蓮か。貞子から話は聞いている。とても純粋だと。」
冬夏「エヘヘ…」
そして、冬夏はさっきの叫び声を思い出した。
冬夏「あの、さっきの叫び声は一体…？」
エクソシスト「あぁ、ちょっとふざけてコケただけだ。人体切るらしいがまぁ、平気だろう。すぐ戻る。」
冬夏「え？！それ平気なんですか？」
エクソシスト「まぁ、普通の人間なら間違えなく1ヶ月は動けない。でも我々は普通の人間ではないのでな。」
冬夏は小首をかしげた。普通の人間ではない？そんなの皆そうだ。
外の世界の人はすぐに死んでしまうそうだが、この町の住民は皆、死ぬことはない。
死ぬことのない人間に、普通も何もないとは思うのだが…。

エクソシスト「あぁ、お前は知らないか。この世界は神が交代して約100年になる。今の神から不老不死制度が始まったのだ。神は不老不死制度が始まる前に死んだ人間を生き返らせた。全員というわけではないが。それが私達オカルト部だ。」

冬夏「？」
エクソシスト「すまん。今すぐ、紅蓮をつれてこい。」