狂 い . → 愛 .

喧 嘩 ページ3

3.

あの日。

私達は喧嘩をした。



キッカケは本当に些細な事だった。



デートの前に私は服を選ぶのに迷っていて、

毅に決めてもらおうと思い

買ったばかりショートパンツを履いて

毅に聞きに行った。




『ねぇ、毅どう？これこの前買ったの』



正直褒めて欲しかった。

いいじゃんでもなんでもいいから

一言褒めて欲しかっただけだった。



なのに、毅から出た言葉は、


「え、だめ。」


普段の私だったらこんなんじゃ怒らなかった。

ただ褒めて欲しかったわたしには、

すごい腹が立った。

男の人からしたらわけわからんことかもだけど

女子ってそう言うもんだよね。

だから


『は？なんで？』


なんて、冷たく当たってしまった。


「は？なんで、そんなに喧嘩腰なの？

てか、そんな露出多いの履いちゃだめだし、

他の男に見られる。」



何故だからわからないけど、

その時の私は

もう歯止めがきかないなっていた。



『いいじゃん別に、好きなの着させてよ』




「じゃあなんで、俺に聞くの？

俺はお前が心配で言ってんじゃん。」




この時の毅は正しかったと思う。

ただ私が悪かった。





『心配してるって、

私を自分の物にしたいだけでしょ？

私は別に、他の男の人に取られたりしないし、

まず、私は毅以外の人はいやだし、


ねぇ、私のこと信じてないの？』








この時の私がバカだった。

毅のスイッチが入る音がした気がした。

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