飛び込んで愛の世界へ

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照と話をした日から

元どおりの平和な日常が続いていた。


でもそんな中でやっぱり少し…

メンバー間のことが気がかりではあった。




…自意識過剰でなければ


康二くんも目黒くんも

私のことを好意的に捉えてくれているのかもしれない


と感じる瞬間は何度かあった。



…だから目黒くんへのメッセージは

自分から一線を引いたつもりだった、けど


以来彼からの連絡は一切無い。




もしかしたら気がある、

…なんて私の思い込みだったのかもしれない。

まあ、それならそれでいいんだけど。




…でも、問題なのは



向「…っハァ…Aちゃんっ！」

「…康二くん…」




いつでもバカみたいに

真っ正面からぶつかってくる…彼の方。




向「…っお話があります！」

「…うん」



閉店した店の前で向き合う

息を切らした彼の顔はいつになく真剣で。




向「俺…Aちゃんのことが、好きです…！」



…こんなに真っ直ぐ来られたら

私もちゃんと受け止めるしかないじゃない。




「…ごめんなさい。



私には…大事な人がいます」



取ってつけたような長い言葉は彼には必要ない。


本当に大事なことだけをひとこと

真摯に彼に伝えたかった。




向「……うん！ありがとう！」



私の答えに彼は笑顔を見せた。




その表情は晴々しく

どこか安堵もしているようで…



ああ、本当に素敵な人だな


って心の底から思った。

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