人間ではない ページ6
まだ薄暗い部屋。
ベッドと布団が一組づつ置いてあり、部屋の片隅には日本刀が２本立てかけてあった。
「……ふっ…ん……う〜ん……あっ……たっ………」
部屋の中に響き渡るうなされるような声に起こされる様にベッドから一つの影が起き上がる。
「雅紀？」
そう声を掛けながら布団に眠る雅紀の顔を覗き込んだ潤。
雅紀は冷汗をかきながら、何かから逃れたいのか必死に首を振り苦しそうに顔を歪めていた。
「雅紀！……おい、雅紀！！」
潤はそんな雅紀の体に手をかけ揺らしてみるが、何かに憑りつかれたように目を覚まそうとしない。
「はぁ！……ああぁぁ……」
苦しそうな声は響き続ける。
潤は雅紀の体を起こすように背中に手を入れると自分の方に引き寄せて思い切り抱きしめた。
「雅紀！」
そう叫ぶと、フッと力の入っていた雅紀の体から力が抜けておとなしくなる。
「……じゅ…ちゃ」
ゆっくりと目を開けた雅紀の瞳はユラリと碧に輝いていた。
自分が潤に抱かれている事に気づき儚げに微笑んで、ハッと何か思い出したのか、弾かれたように潤から離れるといきなり襖を開けて部屋から出て行ってしまう。
「雅紀！」
潤はそう叫んでその後を急いで追った。
雅紀が飛び込んだのは智の部屋である。
「大ちゃん！！」
そう叫んだ雅紀は必死の形相で真っ直ぐに見つめる視線の先には布団の中でグッスリと眠る智と、同じ布団の中からムクリと起き上がって、雅紀をジッと睨んでいる金色の瞳があった。
「朝っぱらかうるせぇよ」
冷やかで怒りに満ちた和也の声。
その声に雅紀がフッと悲しそうな顔をする。
「なんだ？どうした朝から」
そんな声と共に姿を現したのは翔。
襖の所に立ちつくしている雅紀の姿に何かを感じたのか、肩に手を回して自分方に引き寄せると安心させるように肩を擦った。
「翔さん」
すぐ傍にいた潤は翔と目を合せて悲しそうに笑った。
雅紀はまるで何かから必死に逃げ惑ったように息を荒げている。
和也は苛ついた顔をしてゆっくりと起き上がってくると雅紀の前に立って、その金色の瞳で雅紀を睨みつけ皮肉めいた笑みを浮かべた。
その表情は寒々としていてその場が凍てつくようだった。
「いい加減認めろよ、人間ではないって事を」
和也はそう言って雅紀の顔に自分の顔を近づけると大きな口を開けて鋭い牙を向ける。
「カズ！」
潤がそう叫んだと同時に、雅紀は翔の手から逃れるように走り出し部屋の中にあった鏡の前に座り込んだ。
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潤雅 - この相葉くんかっけ〜！ (11月19日 1時) (
レス) @page23 id: 11f5c1be2c (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - れにゃさん、コメをありがとうございます。楽しみにしてくださっていたとの言葉、とても嬉しいです。いつになるかわかりませんが、新作が出来たらまたよろしくおねがいします。 (2016年5月30日 8時) (レス) id: 1f4e5d070f (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - ちぃちぃさん、体調の事心配してくださってありがとうございます。今の所元気に毎日過ごしています。いつになるかわかりませんが、また新作ができたときにはよろしくお願いします。 (2016年5月30日 8時) (レス) id: 1f4e5d070f (このIDを非表示/違反報告)
れにゃ♪ - 完結 おめでとうございます(*^▽^*)/
いつも、海月さんがお話の更新されるのをすごく楽しみにしていました!!
また 新しいお話が更新されることを楽しみにして 待っています！
(2016年5月21日 10時) (携帯から) (レス) id: 3190274a8b (このIDを非表示/違反報告)
ちぃちぃ(プロフ) - 海月さんの作品大好きです。また新作更新お待ちしてます！お身体大事になさって下さい。 (2016年5月20日 23時) (レス) id: 85cdc6f2b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海月
| 作成日時：2015年10月1日 14時
