チンチクリンと天邪鬼 ページ43
「気付いてるんだろ？破綻吸血鬼がお前らを襲った事件、たぶんこいつが後ろで糸を引いていた事、組織としてもこの件は早めにけりを付けたい件だったしね、荒っぽかったけど、お前を利用して正解だった」
紅蓮の君は少しだけ寂しそうに微笑み、言葉を続ける。
「お前さ……」
そう言いかけて言葉を呑み込み「いやいい」と目を伏せた。
「この人を利用したって？……なんか、それ、ムカつく……この人に対して上からの物言いをしていのは僕と潤くんと翔さんの３人だけだって決まってるんだけど」
和也はいつになく子供っぽい表情でそう言う。
「お前は俺に対して敵意剥き出しだな……どうやら前にそいつをチンチクリンって言った事を、根に持ってるのか？……まあいいや……あのな、俺は雅紀の事を愛しちゃってるわけよ、わかる？……利用してやらないと、こいつは自分の存在価値を見失っちゃうだろ？……自分の為だけに生きられないどうしようもない奴だからな………優しすぎるんだよ……だからな、そこのチンチクリンと天邪鬼！しっかりつかまえとけ」
紅蓮の君はそう言うと地面に転がっていた悠月を抱きかかえる。
「雅紀……俺より先に逝くなよ」
そう言い残して姿を消した。
「チンチクリンって、何回連呼すりゃあ気が済むんだ」
和也はそう言いながら紅蓮の君が消えてしまった場所を睨みつけている。
すると智の笑い声が微かに聞こえてきた。
「何だよ」
「いや、天邪鬼って……よくわかってるなあって……カズはさ、似てるよね」
「誰に？」
「紅蓮の君」
ニコニコと笑いながらそう言った智。
その純真無垢な真っ白すぎる雰囲気に何も言い返す事のできない和也だった。
そしてその矛先は案の定雅紀へと向けられる。
「いい加減にしろよ！あんたが勝手な真似すると、智が心配するだろうが！」
語気を荒げて和也はそう言い雅紀の上半身を起き上がらせた。
雅紀は痛みに顔を歪めながら「ごめん」と小さな声で言う。
「ま〜ちゃん、先を急がないでよ？……１人で消えるなんて駄目だかんね」
智は雅紀の瞳を覗き込みながらそう言った。
そんな智を見ながら雅紀は痛そうな表情を浮かべる。
それは怪我の痛みとは別のもの……
「ホントめんどうくせぇな、僕もあんたも……さ、立て！……ああ、もう……今は僕は怒らないでおいてあげますよ、あとでたんんまり潤くんと翔さんに怒られて下さい」
和也と智に肩を借り雅紀は静かに歩き出す。
足元にはアラシが纏わりついていた。
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潤雅 - この相葉くんかっけ〜！ (11月19日 1時) (
レス) @page23 id: 11f5c1be2c (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - れにゃさん、コメをありがとうございます。楽しみにしてくださっていたとの言葉、とても嬉しいです。いつになるかわかりませんが、新作が出来たらまたよろしくおねがいします。 (2016年5月30日 8時) (レス) id: 1f4e5d070f (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - ちぃちぃさん、体調の事心配してくださってありがとうございます。今の所元気に毎日過ごしています。いつになるかわかりませんが、また新作ができたときにはよろしくお願いします。 (2016年5月30日 8時) (レス) id: 1f4e5d070f (このIDを非表示/違反報告)
れにゃ♪ - 完結 おめでとうございます(*^▽^*)/
いつも、海月さんがお話の更新されるのをすごく楽しみにしていました!!
また 新しいお話が更新されることを楽しみにして 待っています！
(2016年5月21日 10時) (携帯から) (レス) id: 3190274a8b (このIDを非表示/違反報告)
ちぃちぃ(プロフ) - 海月さんの作品大好きです。また新作更新お待ちしてます！お身体大事になさって下さい。 (2016年5月20日 23時) (レス) id: 85cdc6f2b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海月
| 作成日時：2015年10月1日 14時
