BLUE SEA 〈 III JSoul Brothers 〉ー ２

57 side 登坂広臣 ページ9

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大きな目から、

大きな水の粒がポツリポツリと流れて。








「 っ 、臣く …」








抱きしめて初めて分かったけど、

思ったより華奢で、

か細い。







Aは抵抗しなく、

また俺の背中に手を回すこともなく、

ただただ泣き続けた。









Aの感情をこんなに左右して、

こんなに泣かせてしまうことが出来るのも、

岩ちゃんだけなのか。








広臣「 … っ 」









弱ってる女にこんなこと言うのは

ズルイかもしれない。




でも、好きな女の心を奪えるのなら __









広臣「 A 」









自分からAを引き離して、

顔を正面に向かせた。









広臣「 そんなに岩ちゃんじゃなきゃ、ダメ？ 」




「 … へ？ 」







少しだけ、






広臣「 俺じゃダメ？ 」







少しだけ、チャンスをください。









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