【魔主役】先輩と脅威 (ページ3)

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ゾワゾワページ3

ボンベくんと仲良くなった。
とは言っても、会ったら少し話す程度。それでも私にとっては初めての経験だ。

しかし最近、ボンベくんを引き寄せて行ってしまう、ある奴がいるのだ。

「あ、シャオロ〜ン！」

そう、トイフェル・シャオロンである。ボンベくんと同じクラスの友人らしいが、最近調子に乗ってはいないか。
ボンベくんと最初に仲良くなったのはこの私だぞ！！！！と意思表示をする勇気もなく、今日も今日とてボンベくんがトイフェルくんに吸い寄せられて行ってしまったので、自分はスっとトイフェルくん達の輪の中(入ってもいなかったが)から消えた。

新学期が始まって数週間。クラスでも友人が出来る気配は無く。まあ、もう慣れたので関係ないが。
そして放課後。帰るために荷物をまとめていた時。

「うわっ」
「えっ爆弾魔」

とクラスメイトのひそひそとした声が聞こえてきた。それが聞こえていないかのようにいつもの様子のボンベくんが教室前にいた。ビックリしたまま荷物を持ってボンベくんの元に行く。

「どうしたの」

「先輩、何の師団入ってるんすか」

「……師団…？」

「……？？？」

師団ってなんだろう。

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「ということで連れてきました」

「そんなことある？？」

「しゃーないから説明したげて」

上からボンベくん、イロニーくん、シュヴァインくん。
説明してくれるのかと思ったら、イロニーくんとシュヴァインくんが何かひそひそ話し始めた。

「じゃあ…先輩の野望、聞いてもいいすか？」

いやだわ、恥ずかしい。年齢二桁にもなって『友達100人』はどうかと思うよ自分でも。こんなの言ったら絶対笑われる。別のにしよう。

「ラ、ライバルを倒すこと……？」

とっさに今朝のボンベくんが取られた屈辱を思い出した。

「あー、じゃこの我々師団がいっすよ」

シュヴァインくんの質問で私の野望(仮)を聞いたイロニーくんは待ってましたと言わんばかりに即答した。ボンベくんが入団届を持ってきて、そこからはスムーズだった。

師団って結局なんなんだろう。

【先輩】この度我々師団に入った。
人相が悪いので常にしかめっ面。怒っていると勘違いされがち。