【魔主役】先輩と脅威 (ページ2)

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ボムボムページ2

教室が爆破された。
比喩でもなんでもなく、本気(ガチ)である。

新学期だというのに、教室の隅で勉強をしていた私は無傷。
周りのクラスメイト達は死屍累々と化していた。あまりの衝撃に唖然として教室を見回すと、おそらく爆破の犯人であろう緑色の奴が見えた、いや、目が合った。そいつは私を見つけるなりパァァァと効果音がつくんじゃないかって位ニッコリ笑顔になった。あれ、なんかかわいいな。

「どちらさまでしょうか」

返事はない。

「新入生の迷子ですか」

こくりと緑の人は頷く。かわいいな。
なるほど、ならば1年棟に連れて行ってあげよう。ガタリと音を立てて椅子から立ち上がる。緑の人が立っている教室の扉の前へ向かって行き、緑の人の手を取った。

「…エッ」

「行くわよ」

緑の人の手を握ったまま廊下を歩き出す。緑の人はポカンとした顔をしながらも足取りはしっかり私に着いてきている。なんかかわいいな。

「爆弾は人に投げちゃダメよ」

相変わらず返事はないが、私流の爆弾の扱い方を一方的に話しながら1年棟へ向かった。

「ここから4つの教室が1年生のところよ」

会話(一方的)をしながら1A、B、C、Dが並ぶ廊下に着いた。
ちゃんと持ち物の爆弾にボンベ・ゾムと書かれているので、きっと問題児クラスではないだろう。

「じゃあ、またね。ボンベくん」

そう言って1年棟から去ったが、その後大きな爆発音が聞こえたのはきっと気のせいだろう。

　弟みたいでかわいい後輩にまた会うのが楽しみだ。