あざとい天使。(緑) (ページ34)

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『え……………』

今さっき認めてもらえたって言ったじゃんってパニくる私に、

｢ほんとにちょっとだから！｣

と焦る亮平。

｢あのね、俺ちょっと行ってきま〜すみたいなノリでこっちに来たから、引継ぎとかいろいろ仕事が残ってて｣

｢流石にほったらかしてこっちに住む訳にも行かないなって。だからちゃんと片付けてくる｣

そういう亮平はいつものヒモじゃなくて、しっかりとした会社員に見えて。…まあ、仕事内容はキューピットなんだけど。

『天使にも引継ぎとかあるんだ…』

驚きつつも、まあそれなら仕方ないよねって納得。

『それどれくらいかかるの？』

｢う〜ん、どうだろ、1週間くらい？｣

家空けることになるけど心配しないでねって笑うから、

『わかった。がんばってきてね？』

なんだか亮平がいるのが当たり前になってたから正直1週間でも寂しいんだけど、

でもきちんと戻ってきてくれるんだからいいやって我慢。

｢あ〜、でも俺1週間もAに会えないの寂しい………｣

ってまた抱きついてくるから

『…わたしも』

ってちょっと素直になってみる。

｢俺がいない間に変なやつについて行ったりしないでね！？｣

謎の心配までされて。

『なにそれ。大丈夫だから、安心して行ってきてね』

｢うん。ありがと。……今のうちに充電〜〜｣

更にぎゅ〜〜って抱きしめられるとなんだか離れ難いけど。

1週間なら出張って思えばいいもん。大丈夫、すぐだって

言い聞かせて亮平を見送った。