STORY_00 なぞのしごと ページ4
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？「ちょっと、逃げんなよ海人！…ん？」
【絶対入るな、入ったら殺 す】
と、何とも物騒なことが書かれた裏紙が貼ってある扉から出て来たのは若い青年。
綺麗な黒髪が特徴的だった。
？「新人さん？ですか？初めまして！俺、元太っていいます！松田元太です！」
爽やかな青年だなあ、とその勢いに圧倒されながらお辞儀をする。
宮近「宮近、海斗、です」
松田「え！あなたもカイトなんですか？！っていうか海人、俺の明太子おにぎり！」
中村「あぁ悪ぃ、食っちまったわ笑」
松田「はぁ？」
中村「昨日徹夜で調べ物してたの！お前昼前に帰っただろうがよ、」
川島「もう！海人は謝る、元太は今度から名前書いとく、それでいいでしょ？全く、怖がってるじゃん！」
その一言で静かになった二人はまるで叱られた犬の様で、何だか面白くて。
思わず笑ってしまった。
宮近「っ、ははっ！面白いですね、」
中村は驚いた顔で俺の顔を見たが、直ぐに寂しそうな表情になりこう言い放った。
中村「御前も、おもしれぇ奴だな」
宮近「え、」
川島「ちょ、海人！」
例の物騒なことが書かれた部屋に消えて行く中村を呆然と見送り、怒らせてしまったのかもしれないと急に不安になる。
するとそれを汲み取ったのか、松田がつかつかと此方に歩いて来てニコリと笑った。
松田「大丈夫です。うみは凄くデリケートなだけですから。きっと、嫌われたりなんかしてませんよ！」
宮近「う、うん、有難う」
松田はそのまま、中村の愚痴を言いながら案内されたデスクの上の整理も手伝ってくれた。
松田「でも、俺海人のこと大好きなんです。一生着いていくし、一生守ります。何があっても。」
話したい事を全ていい終わったあとに彼は突然手を止め、貼り紙を真っ直ぐ見詰めながらそう言った。
何かがある。
この二人の間には。
後で調べておこう、そうぼんやりと思った時。
川島「調べても出てくる様な簡単な話じゃないんだよ、ね、元太。」
宮近「っうわぁ？！」
不意に後ろから聞こえた声。
何だ、まさか此奴、エスパーか？！
怪奇事件の捜査も担当しているのだから可笑しくない話だ。
恐る恐る川島の方を見ると、
エスパーなんかじゃないよ、
と、口パクでそう言っていた。
いや、エスパーやないかい！！！
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作者名：ちゃっぴ | 作成日時：2021年4月8日 17時
