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「いやー申し訳ないなみっともないところ見せて。ありがとね鬼道クン。」
青いゴーグル、赤いマント。おれを介抱した男はトイレから聞こえてくるゲロ吐く音でこちらを覗きに来た鬼道有人だった。
「体調が悪いのか？医務室へ行こう。熱があるかもしれない。」
そう言っておれを医務室に連れて行こうとする鬼道を慌てて止める。医務室はまずい。性別がバレてしまう可能性がある。
「待ってそれはいい、おれよくゲロ吐くんだよ。だからだいじょぶ。」
そう言うと納得しないと言ったように鬼道の眉間の間にシワが入ったが、案外聞き分けよく「…そうか。」と身を引き、代わりに水を飲めと一階の水飲み場のある場所へおれを連れていった。
「気分はどうだ？」
「んー、ちょっと横になりたいわ。」
水を少し飲んで側のベンチソファーに転がる。
「そんなところで寝るんじゃない、休みたいなら部屋にのベッドに行くんだ。」
「少しだけ。」
具合の悪いおれを一人にできないのか、鬼道は向かいのベンチソファーに座っておれの様子を伺っている。
「お前は本当に不動とは…ただの友人、なのか。」
友人、と言う単語が鬼道の口から出たことに驚いた。友人って、そんな風に見えるんだ。なんか面白いな。
「友人…どうかなー。おれは明王のこと気に入ってるけど、明王はおれが鬱陶しいみたいだし。」
「お前は何のためにここに来た？」
そう問われ、思わず小さく笑ってしまった。
「何がおかしい。」
「いや、明王と同じこと聞かれたと思って。」
ゆるりと身を起こして鬼道を見れば相変わらず眉間にはシワが寄っているが、ゴーグルの奥の瞳は見えない。
「おれはただのサッカーファンだし、イナズマジャパンを純粋に応援しているからこのアルバイトを買ってでたんだぜ。それだけのこと。フットボールフロンティアの雷門中の試合も帝国の試合も他の中学の試合も、何度も何度も見たよ。コレクションしてるんだ。見たいやつがあったら言ってくれたらいつでも貸してあげるよ。」
そうつらつら喋くれば鬼道はもう、それ以上の詮索はしてこなかった。これ以上聞いても何の情報も得られないと判断したのだろう。
おれは怪しいものではないし、本当に不動とはただの知り合いだと一応は納得してくれたらしい。
親切にも鬼道はおれが部屋に戻るのを最後まで見送ってから自室へ引き返して行った。
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19 - 星猫さん» 優しい…ありがとうございます。イナズマイレブンシリーズはアレスとオリオンも含めて全部みました！同じlevel5作品だと妖怪ウォッチも好きです(^_^) (2021年9月8日 12時) (
レス) id: 4071e07d98 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もう一つのｐｃがしました。また高評価しました！知ってるアニメは何ですか？ (2021年9月8日 11時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
19 - 星猫さん» ありがとうございます！！嬉しい、、自給自足ですが励みになりました。今後も1日1更新、書き殴り続けますので暇つぶしにでも見ていただければ^^ (2021年9月7日 22時) (レス) id: 39de8a0c35 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして！とっても素敵ですね！高評価しました！ (2021年9月7日 20時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：19 | 作成日時：2021年8月30日 21時
