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鬼道は賢いから、今日のことは不要に人に話したりしないだろう。下手に話して選手たちに精神的な不安を煽れば、アジア予選の決勝戦に影響が出かねないと考えるはずだ。
明王には…明王はまた怒るかな。２度も突然いなくなって音信不通では次会ったとき今度こそ許してもらえんかも。
まあ次があるかどうか分からないけど。
…おれは影山に見捨てられるだろうか。
これからどうしようかと身体を起こしたタイミングでメールの受信音が静かな空き地に鳴り響いた。
慌てて開くと『Mr.K』の文字。影山だ。アイツがおれを介して自身のことが誰かにバレるのを警戒してそう登録させた。
『飛行機を手配した。
イタリアへ迎え。』
「…は？」
早朝、近くの公園のベンチで呆然としていたおれのもとへ、スマホに仕込まれたGPSから居場所を特定した影山の回し者が現れた。
そいつが差し出した一通の封筒の中にはイタリアへのチケットと、身に覚えのないおれのパスポートが同封されていた。偽造したのだろうか。
「あの、イタリアって…行って何すれば、てかどこへ行けばいいんだ？」
「行けば分かる。」
無愛想な影山の部下はそれだけ話しておれを車にのせ空港へ連れた。海外なんて行ったこともないおれは右も左も分からないままその男にただついていくことしかできない。
飛行機を待つ空港で改めて、本当におれは日本から経たねばならないことを理解した。イタリアへ連れていかれておれはどうなるのだろう。日本に戻ってこられるのだろうか。
ひょっとしたら本当に、今度こそサヨナラになるかもしれない。
そう思うと突然のことで整理できない感情がぐちゃぐちゃと、頭のなかを掻き乱して大粒の涙がボロボロと溢れた。明王と最後に話したのいつだっけ。何の話をしたっけ。
おれのメールボックスは影山に管理されている可能性がある。迂闊に連絡はとれないだろう。
「これでお別れなんて嫌だよ…。」
明王のもとへ戻る資格もないのに。未練タラタラのままいよいよ飛行機は地上を離れて空へ飛び立った。
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19 - 星猫さん» 優しい…ありがとうございます。イナズマイレブンシリーズはアレスとオリオンも含めて全部みました！同じlevel5作品だと妖怪ウォッチも好きです(^_^) (2021年9月8日 12時) (
レス) id: 4071e07d98 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もう一つのｐｃがしました。また高評価しました！知ってるアニメは何ですか？ (2021年9月8日 11時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
19 - 星猫さん» ありがとうございます！！嬉しい、、自給自足ですが励みになりました。今後も1日1更新、書き殴り続けますので暇つぶしにでも見ていただければ^^ (2021年9月7日 22時) (レス) id: 39de8a0c35 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして！とっても素敵ですね！高評価しました！ (2021年9月7日 20時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：19 | 作成日時：2021年8月30日 21時
