邂逅 ページ1
突然現れては突然消え、そして再び突然現れる。
どこか掴めないのにすぐに壊れそうなほど儚い。
奴と再会する日が来るとは思わなかった。
「よお明王、代表選手、おめでとー。」
何事もなかったかのようにヘラヘラ笑うあいつ、サッカーボールが手元にあればその顔面に今すぐぶち込んでやろうかと思った。
今日始まったばかりの久道監督指揮による練習に食堂では疲労と不満が充満している。それを横目に情けない奴らだと鼻で笑って飯を食っているとマネージャーが注目するように声をあげた。
「みなさーん聞いてください！」
何かの事務連絡かと耳だけをそちらへ傾けると辺りが突然ざわつきはじめ、異様な雰囲気に変化したのを感じ取った。
「誰だ、あいつ？」と誰かが呟いた台詞が耳に入って思わず視線をそちらへ向けた。
「アルバイトで合宿所の清掃をしてくれる方だそうですー。」
「初めましてー。兎です。地方の人らの洗濯物もおれが引き受けることになってるから出し忘れないでねー。よろしく。」
眼に映るそいつの姿。相変わらずサイズを間違えたようなダボダボのパーカーを着てにこやかな笑みを浮かべる奴に呆気にとられている一瞬、目がかち合った。
「よお明王、代表選手、おめでとー。」
ひらひらとこちらに手を振れば周りの奴らの視線が一斉に俺めがけて集中した。
「不動、知り合いなのか？」
間抜けな顔向けて質問するキャプテンについ、
「知らねえ。」
と嘘をついた。
突然消えて突然現れたアイツに俺は怒っているのか。それとも動揺しているのか。
そのどちらも、そうかもしれない。
「どしたん、冷たいな。もしかして怒ってる？ごめんって。あとでゆっくり説明するからさ。」
鬼道のやつは兎が俺の知り合いだと知るやいなやギラギラと不信の目を奴に向けている。
「兎と言ったか。不動とはどういう関係だ？」
鬼道が口を開くとそこにいた真帝国学園と俺の悪行を知る奴ら全員が同じように何か物言いたげな視線を兎へ向けた。円堂守をのぞいて。
「…え、なになに？愛媛でちょっと知り合っただけだよ。明王、サッカー上手かったから声かけてさー…何か問題？」
息を吸うように嘘をつく。やつは全く悪意なんてありませんと言わんばかりとぼければ、俺と違って親しみやすい雰囲気をまとうアイツに周りの奴らは簡単に騙されてしまう。
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19 - 星猫さん» 優しい…ありがとうございます。イナズマイレブンシリーズはアレスとオリオンも含めて全部みました！同じlevel5作品だと妖怪ウォッチも好きです(^_^) (2021年9月8日 12時) (
レス) id: 4071e07d98 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - もう一つのｐｃがしました。また高評価しました！知ってるアニメは何ですか？ (2021年9月8日 11時) (レス) id: 7d3fe1e696 (このIDを非表示/違反報告)
19 - 星猫さん» ありがとうございます！！嬉しい、、自給自足ですが励みになりました。今後も1日1更新、書き殴り続けますので暇つぶしにでも見ていただければ^^ (2021年9月7日 22時) (レス) id: 39de8a0c35 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして！とっても素敵ですね！高評価しました！ (2021年9月7日 20時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：19 | 作成日時：2021年8月30日 21時
