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あっという間だった晴太郎のデート。
明日から学校や、とか関係ない。
同じ手袋を見つめて、どうしようもないくらい嬉しくて。
「 あ〜、早かったな 」
「 ほんまやな〜課題やらんと 」
「 何、まだ終わってへんの? 」
「 せいたろーとはちゃうんですー 」
自分で言って、あぁ、ってなった。
晴太郎は頭が良くて、運動も出来て。
こんなに面白いし、かっこいい、
モテないわけないのに、なんで私なんやろって思う。
繋いでくれてる手が温かくて、晴太郎が側にいるって嬉しくなる。
あ、と小さな声を出した晴太郎を見ると彼は空を見上げて微笑んだ。
「 見て、雪降ってんで 」
「 え? 」
ほら、と指差す空を見ると、少し暗くなった空から降る白いのは確かに雪。
今年、初めての雪。
「 わぁー…ほんまや 」
「 ちょっと暗くなってきてるから綺麗やで、さっきの 」
そう言って違うところを指差す、そこにはさっきのイルミネーション。
「 クリスマス、好きやで 」
「 突然どうしたん?クリスマス私も好きやけど、雰囲気とか、特別な感じがええよね 」
「 そうやけどさ…… 」
違くて、と呟いた。
不意に引っ張られた腕に身体がよろめくと、目の前に現れたのは晴太郎の顔で。
気づいたときには、唇が重なっていた。
初めての感覚に、びっくりして瞬きも忘れて。
「 …好きな人と過ごせるから、好きってこと 」
「 …………えっ、 」
「 何考えてるか知らんけどさ、俺はAのこと好きやで 」
普段こんなことしないから、言わないから。
不安やった想いなんて、全部どっかに消えていく。
「 ………私も、好きやから 」
「 知ってる 」
髪の毛に白い華を乗せた彼は、
悪戯に笑う。
こんなにクリスマスが待ち遠しいのは、
初めてだった。
Fin.
久しぶりの短編は石澤晴太郎くんでしたo(^o^)o
友達から恋人になるって、
きっとむずがゆい気持ちなんやろな、
そんな思いを込めたお話。
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ゆい(プロフ) - こじけんだいすきなんでお願い出来ますか?あと良ければ大谷怜爾くんもかいてほしいです!更新楽しみに待ってます♪ (2017年2月7日 1時) (レス) id: 439000d283 (このIDを非表示/違反報告)
ナナセ。(プロフ) - trskさん» コメントありがとうございます…!また晴太郎くん書かせていただきますね! (2016年12月19日 22時) (レス) id: a957d409db (このIDを非表示/違反報告)
trsk(プロフ) - 私、晴太郎担なんですけどほんと晴太郎の話面白かったです!またまってます!! (2016年12月19日 18時) (レス) id: 43e735b034 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナセ。 | 作成日時:2016年10月29日 23時