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スエとは、小さい頃からの腐れ縁だった。
お互い隣同士の家で育ち、保育園、小学校、中学校を共に過ごした。世間ではこれをきっと、幼馴染と呼ぶ。幼少時代は、"大きくなったら結婚しよう"なんて漫画によくあるような缶のプルタブを指輪なんかにして遊んだりしていた。そんな可愛い口約束は、とっくに時間に溶けて流され想い出だけで残った。
小学生の時はいつも一緒に帰っていた。公園に寄って遊んだり、スエのサッカーのドリブルの相手になったり、それなりに楽しかったのを覚えている。けれど、そんな関係は中学校に上がると同時に薄れていった。
私と同じくらいだった背丈はいつしか数センチも伸びていて、急に大人びたスエに言葉に表せないような感情を持っていた。男女間でよくある、意識をし出すってこういうことかと認識したと同時に、物心がつき始めた中学時代。私はスエを好きになった。スエは、私の初恋だった。
とはいえ、そんな気持ちを持ってしまった以上普通に接することなんて出来なくなった。学校の中でも必要以上に喋らなくなったし、おはようさえも、家を出る時間をずらしてまで私はスエを避けてしまっていた。隣同士だったゼロ距離は、いつしかマイナスになって、私はいつもスエの何歩も後ろを歩いて彼の背中を眺めていた。華奢だけど大きくて、綺麗な彼に恋をし続けたまま中学校を卒業した。
纏っていた同じ中学校のセーラー服と学ランを脱ぎ捨て、桜が満開になった季節。スエと私は同じ高校のブレザーを着て、もう一度同じ校門をくぐることになった。
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高校に行ったって、私たちの関係は修復することも、交わることもなく進んでいった。
幸か不幸か。高校1、2年スエと同じクラスになることはなかった。たまに廊下ですれ違ったって、目が合うばっかりで声を掛け合うこともなかった。だからきっと、同じ中学校を出た友達以外にはスエと私が幼馴染と思う人なんて誰一人いなかったと思う。
誰にも知られることも、知らされる必要もない私たちの関係は徐々に冷め切って、私は本当にスエが好きなのか分からなくなった。スエはいつだってみんなの中心にいたし、先輩後輩問わず人気だった。高嶺の花、そんな言葉がぴったりなスエが羨ましくて、悔しくて、彼への想いに蓋をしてしまった自分に気付かなかった私は馬鹿だ。
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山田さんちのきりたんぽ(プロフ) - めっちゃキュンキュンします！丈くんも、スエ様も、どっちもカッコイイですm9(+ゝω･´+)ｶｯｺｲｨ───ｯ☆これからも更新頑張ってください(*｀･ω･)ゞ応援しています！ (2018年8月31日 10時) (
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作者名：ナナセ。
| 作成日時：2018年8月30日 20時
