イライさん家のメイドさん【第五人格】 (ページ11)

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１０話ページ11

マイク先輩の力を借りて春野菜の料理を作り、４人で食べて今日の活動は終了。

「おつかれさま～」

「おつかれさまなの～！来週の部活も楽しみなの！！」

「来週は俺が来れなそうだから、Aがやりたいことやっていいから。よろしくね。」

「了解しました！」

私は自分の家に帰る、というよりかはイライ様のお家に泊まらせていただいている。

日本から一人でやってきた私にとって、住み込みのアルバイトというのはとても都合がよかった。

だから辞められない、というのもあるが一番はやっぱりイライ様と一緒にいられるのが幸せだから。

「ただいま帰りました。」

「あらぁ～Aちゃん、部活お疲れ様。お仕事は休んでからでも大丈夫だからね。」

「奥様、ありがとうございます。ではお言葉に甘えて、少し部屋で休んできますね。」

「はぁ～い。」

「あの・・・まだイライ様は戻られてはいませんか？」

「そうみたいなの。私が貴方暇だから部活なり生徒会なりやったら？なんて言ったら本当に始めちゃうんですもの。びっくりだわぁ。」

「そうですか・・・ありがとうございます。」

イライ様のお母様にお礼を言って、二階の与えられた部屋に行く。

使用人の部屋とは思えないほど豪奢なこの部屋は、私には少しばかり大きすぎる。

いつも寝ている天蓋付きのベッドに制服のまま横になると、なんだか眠くなってしまう。

「いけないいけない・・・」

瞼が閉じそうになったところで、急いで身体を起こして支度を始める。

支給されたクラッシックなメイド服に身を包み、髪をひとまとめにする。

私に任されているのは基本的なイライ様のお世話だ。

だからイライ様が帰ってくるまでは特にすることもないのだが・・・

「イライ様のお部屋のお花でも新しく買いに行こうかな・・・」

朝、掃除をしていた時に花瓶のお花がしおれ始めているのに気が付いた。

この地域ではメイド服のまま出かけてもさほど違和感はない。

出掛ける準備をし、奥様に一言伝えてから外に出かけた。

「(今日は新しくできたお花屋さんにでも行こうかな・・・)」

風の噂で聞いた、公園の近くにできた新しいお花屋さんに向かった。