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(ito-side)
AAA女子メンバーである詩と宇野ちゃんは互いに親友。
高校時代から仲の良かった2人の絆は固くて、誰もその2人の中に加わることは出来ない。
それは、同じ女子メンバーである私も例外じゃなくて。
……その事に、密かに劣等感も抱いていた。
だけど。
宇『私にとって、千晃も代わりのいない大事なメンバーだよ』
宇野ちゃんは、そう言ってくれた。
それが嬉しくて、本当に嬉しくて。
.
伊「詩、平気?」
第1ブロックが終わって、衣装替え。
ふー…、と息を吐き出した詩の顔を覗き込む。
化粧がしっかり施されてるから、顔色までは分からないけれど。
──辛そうだな…
舞台裏に戻ってきて、表情から演技の抜けた詩は、少し辛そうだった。
「うん…」
詩は私を見ると、いつもの控えめな笑みを浮かべる。
「千晃の顔見たら、元気出た」
伊「!……何それ!」
──嗚呼、いつもそうだ
私という人間を、大事なメンバーとして大切にしてくれる。
──詩は、いつだってそういう子だ
──そういう子だから、皆大事に想うんだ
宇「詩、頑張れ。ファンが待ってる」
「うん……うん!実彩子と千晃に元気もらった!」
さっきまでの辛そうな表情は何処へやら。
スッキリとした表情を浮かべた詩を前に、私と宇野ちゃんは目を見合わせて。
「え?どうしたの?」
宇「詩の右手とったー」
伊「左手とったー」
詩を真ん中にして、3人で手を繋ぐ。
大事な、大事なメンバー。
私にとってもそうだ。
宇野ちゃんも、詩もかけがえのないメンバー。
勿論男子メンバーだって。
與「あー!女子で手ぇ繋いでる」
浦「あたしも混ぜて?」
宇伊「ダメ!」
映像が流れる間の束の間。
笑い合って、私達は気持ち新たにスタンバイした。
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海(プロフ) - 海音さん» ありがとうございます!次章もマイペースに更新していきたいと思っておりますので、またよろしくお願い致します! (2020年2月20日 20時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
海音(プロフ) - 楽しく読ませて頂いてます!すごく面白いです!!次の章も楽しみです!これからも頑張ってください!! (2020年2月19日 23時) (レス) id: 8f38073b2c (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ゆうさん» かなり長かったと思うのですが、ありがとうございます!マイペースな展開と更新になりますが、これからも頑張って参りますので、お付き合い頂ければ嬉しいです! (2019年12月14日 18時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 最初から一気に読んじゃいました!笑 とっても面白かったです! これからも頑張ってください! (2019年12月14日 16時) (レス) id: 3d09ff0bd0 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - EYさん» ありがとうございます!ゆっくりで良いとお気遣いまでして頂き、本当に嬉しいです。マイペースに頑張って参りますので、これからもよろしくお願い致します! (2019年11月18日 20時) (レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海 | 作成日時:2019年11月9日 18時