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(nishijimaーside)
秀太と真司郎の部屋に男子メンバー全員集まってもらう。
詩も一緒に来たがったけれど、まだ熱があるからと女子メンバーのところで大人しくしていてもらうことにした。
浦「それで、話って?」
全員が揃った部屋で、直也くんが口を開いた。
西「ええ、その…」
いざ言うとなると、緊張して口調がちぐはぐになる。
そんな俺を見て、メンバーは可笑しそうに笑った。
日「何緊張してんだ」
末「怒られるような事でもしたんか」
與「早よ言ったほうがエエんちゃう?」
いつもと変わらない見慣れた皆の反応に、自然と緊張も解けて。
西「俺、詩と付き合う事になった」
先程とは打って変わって、笑みを浮かべながら言えば。
「「「……」」」
今度はメンバー全員が静まり返る。
西「……何か反応ないの?」
その空気感に少し萎縮しながら続けて問うと。
與「妄想?」
西「違うわっ」
真顔で言ってのけた真司郎にツッコんだ。
ただ、妙に流れていた固い空気はお蔭で柔らかくなって。
日「良い夢見たんだねぇ」
西「妄想でもなければ夢でもないし」
浦「知り合いに頼んで詩に弁護士探してもらおっか」
西「脅してもない!」
すっかりおふざけモードが流れて、さっきまでの緊張も何処へやら。
末「おめでとう」
西「…うん」
少し寂しげな、複雑そうな。
だけど嬉しそうに秀太が祝福してくれて。
周りを見渡せば、他のメンバーも優しい表情で俺を見てくれていた。
西「…、」
末「何泣いてんだよ」
言っとくけど、泣いてる男を慰める趣味はないぞ。と秀太が笑う。
西「っないで…なんか、」
末「いや号泣じゃねーか」
泣くつもりなんてなかったのに、色んなものが込み上げてくる。
與「しっかりしーや。詩の事守ったらなあかんねんで」
浦「メンバー同士だと色んな意味で苦労もあるからね」
日「詩もしっかりしてる様で危なっかしいからな」
その言葉は、何処までも優しくて。
浦「あくまでメンバーとしてだけど、ちゃんとサポートするから」
與「詩に何かしたら許さんからな」
日「公私混同すんなよ」
末「何かあったら言え。お前らどっちも不器用なんだから」
西「……うん、サンキュー」
─ ─良い仲間を持ったよな
改めて、そう思った。
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海(プロフ) - 海音さん» ありがとうございます!次章もマイペースに更新していきたいと思っておりますので、またよろしくお願い致します! (2020年2月20日 20時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
海音(プロフ) - 楽しく読ませて頂いてます!すごく面白いです!!次の章も楽しみです!これからも頑張ってください!! (2020年2月19日 23時) (レス) id: 8f38073b2c (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ゆうさん» かなり長かったと思うのですが、ありがとうございます!マイペースな展開と更新になりますが、これからも頑張って参りますので、お付き合い頂ければ嬉しいです! (2019年12月14日 18時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 最初から一気に読んじゃいました!笑 とっても面白かったです! これからも頑張ってください! (2019年12月14日 16時) (レス) id: 3d09ff0bd0 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - EYさん» ありがとうございます!ゆっくりで良いとお気遣いまでして頂き、本当に嬉しいです。マイペースに頑張って参りますので、これからもよろしくお願い致します! (2019年11月18日 20時) (レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海 | 作成日時:2019年11月9日 18時