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(sueyoshi-side)
伊「うー、寒ーっ」
アンコールは、もうすっかり夜も更けて。
９月とはいえ、悪天候に加えて場所が場所だけにかなり気温は低くなっている。
宇「詩も寒そう」
「パーカー羽織ってるし、スカートにタイツだし平気だよ」
自然な笑みを浮かべる詩に、西島が背後から近寄る。
西「背中擦ると暖かいらしいね」
「うーあー…確かに暖かーい」
シャカシャカシャカと西島に背中を擦られれば。
観客席から起こる悲鳴のような歓声と共に、詩の何とも言えない声が響く。
浦「詩はね、意外と寒がりですから」
與「リハの時、めっちゃ着込んでたもんな」
本当は体調不良による寒気なんだろうけど、敢えて笑いに変えていく流れになって。
浦「ダウンジャケットでも良かったんじゃない？」
「動きづらいから」
日「いっそ十二単とか」
「それ踊れない選択肢！」
あれやこれや、と言ってはツッコミを返す詩は珍しくて。
見ているファンの笑い声も聞こえてきた。
末「詩に！詩に上着を貸してください！！」
「着てる！ちゃんと着てるよ！」
末「詩を助けてください！！」
「どういう設定！？」
もういいから！と笑う詩も楽しそうで。
無理はしてなさそうだ、と。
近くにいた日高と目を合わせて小さく頷いた。
あれだけ念押しされてるから、流石の詩も異変を感じたら教えてくれるだろうけど。
それでも心配なのは変わらなくて。
思い出すのは、昔。
詩が初めてAAAとしてライブに出たとき。
あの時の俺らはまだ若くて、お互いの抱えてるものに気付くことも全くできなくて。
詩の身体が限界を越えていた事にも気付けなかった。
昨日、リハーサルで詩が倒れたところを見て。
また俺は何も気付けなかったのか、と。
詩の演技力もあるのかもしれない。
でも、それ以上にメンバーとしてただ悔しかった。
だからこそ、もう見逃したくない。
今日になって戻ってきている西島の詩への過保護があるから、俺がそこまで見張る必要はないのかもしれないけど。
たぶん、俺だけじゃない。
メンバー皆、きっと同じ気持ちだから。
──だから、お前は安心してステージに立て
心の中で、そう語りかけた。
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海(プロフ) - 海音さん» ありがとうございます！次章もマイペースに更新していきたいと思っておりますので、またよろしくお願い致します！ (2020年2月20日 20時) (
レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
海音(プロフ) - 楽しく読ませて頂いてます！すごく面白いです!!次の章も楽しみです！これからも頑張ってください!! (2020年2月19日 23時) (レス) id: 8f38073b2c (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ゆうさん» かなり長かったと思うのですが、ありがとうございます！マイペースな展開と更新になりますが、これからも頑張って参りますので、お付き合い頂ければ嬉しいです！ (2019年12月14日 18時) (レス) id: 37dc25736a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 最初から一気に読んじゃいました！笑 とっても面白かったです！ これからも頑張ってください！ (2019年12月14日 16時) (レス) id: 3d09ff0bd0 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ＥＹさん» ありがとうございます！ゆっくりで良いとお気遣いまでして頂き、本当に嬉しいです。マイペースに頑張って参りますので、これからもよろしくお願い致します！ (2019年11月18日 20時) (レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2019年11月9日 18時
