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(you-side)
「綾瀬さん、起きたんですか？」
真夜中、ボーッと窓から夜空を眺めていると、看護師さんが声をかけてくれる。
「熱は…少し下がってますね」
言われた通り、確かに身体が少し軽くなっている気がして。
「とにかく今日はゆっくり休んでくださいね」
「──分かってるんです」
天井を見つめて、うとうとしながら呟く。
「私のワガママで、余計に皆を悩ませてるって…」
「……」
「めいわくばっかり、かけてるって……」
ス、と閉じた目の上から看護師さんの手のひらが乗せられる。
「看護師としては、反省してるなら休めって言いたいです」
どう考えても無茶しすぎだし、と言われて反論のしようもない。
「実は私、AAAのファンなんですよね」
「……え？」
明日、夜勤明けにライブに行く予定なのだと聞かされて驚く。
「だから、綾瀬さんを見てビックリしました。何でここにいるの！？って」
あ、誰にも言わないから安心してください。と続けられる。
手のひらが離れて、目を開けば。
とても優しい表情を浮かべた看護師さんと目が合う。
「正直、私の知る‘あやちゃん’は強い女の子ってイメージがあったから、驚きがないわけじゃないけれど、」
「……、」
「でもね、やっぱりあやちゃんはあやちゃんなんだなぁって思いました」
フフ、と笑う。
「歌うことが大好きで、何よりもライブを大事にしてくれる。そんなメンバーが集まってるから、AAAを好きになったんです」
はだけていた布団を、しっかりと肩までかけてくれて、看護師さんはまた、看護師の表情に戻った。
「だから今はゆっくり身体を休めてください。お休みなさい、綾瀬さん」
「……お休みなさい」
──私は私…か
個室で一人、また目を閉じて。
吸い込まれるように眠りに落ちていく。
いつの間にか、さっきまでのモヤモヤが薄らいでいた。
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海(プロフ) - きこさん» ありがとうございます！9thもマイペースではありますが頑張って更新していきたいと思いますので、またよろしくお願い致しますm(__)m (2019年11月1日 19時) (
レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
きこ - ほんとにこの話大好きです！いつも楽しく読ましていただいてます。9thも楽しみに待っているので頑張ってください！！ (2019年11月1日 0時) (レス) id: b62633c036 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - 迷える小熊さん» ありがとうございます！綾瀬に感情移入して下さってるという事で、とても光栄に思います。２歩進んでは１歩戻って、また進んで…という子なのですが、持ち前の努力する力はぶれずに描いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願い致します！ (2019年10月30日 21時) (レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
迷える小熊 - いつもドキドキしながら読ませていただいています。何回も読み返していてその旅に大号泣。詩のように努力家になりたいって感情移入しちゃうほどです。これからも更新楽しみにしています。頑張ってください！応援してます！！ (2019年10月30日 4時) (レス) id: c3a588e705 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2019年7月10日 22時
