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(nishijima-side)
浦「さて、今度は一体何があったのかな？」
まるで子どもに言い訳を聞くかのように、運転をしながら直也くんが優しく俺に問いかける。
西「……放っといてって言われた」
浦「詩に？」
意外そうに目を丸くする直也くん。
西「俺……詩と最近、距離をとってて。でもやっぱり詩が無茶してたら心配だから、映画の仕事新しく引き受けたって聞いて、つい反対してさ…そしたら、こういう時だけ口出ししないでって」
俺はただ、詩が明らかに無茶をしてるのが分かるから、止めたかった。
それ以前に距離をとったのも、その方がお互いのためだと思ったから。
詩に下手に気を使わせるくらいなら、俺の気持ちを告げる前の関係に戻りたかったから。
浦「俺らはグループだから、各々ソロの活動もあるじゃん」
西「うん」
浦「にっしーだって、自分がソロで大きな仕事を貰えたとき、やりたいって思うでしょ？」
西「…うん」
前を見たまま、直也くんが穏やかに笑う。
浦「それをメンバーに否定されるのは、多分１番悔しいし悲しいと思う」
西「……うん」
その通りだと思う。
俺だって、ソロの仕事を頑張ろうとしているところに、「やめた方がいい」と言われたら、きっと良い気はしない。
浦「でもさ、やりたいってメンバーの意思を尊重するのと同時に、やっぱり無理してるとこにストップをかけてやるのも俺らの役目だと思うから」
横目で俺を見た直也くんは、ゆっくりと頷いた。
浦「にっしーの言葉は正しいよ」
グループのリーダーに正しいと言われて。
ずっと、悩んでいたものがストンと落ちた気分だった。
浦「きっと詩も、ちゃんと分かってる。ついカッとなったんだろうし」
丁度赤信号で、車が停止した。
浦「寧ろ、あの詩が感情のままにメンバーに八つ当たりしたっていうのが、俺的にはちょっと羨ましかったりするけど」
見てみたかった、とおどけたように笑う直也くんに。
西「…………俺は、詩に何ができるんだろう」
独り言のように呟く。
浦「今のままで良い」
直也くんはまた前に視線を戻す。
浦「今のにっしーなら、自分が思うままに動けば良いと思うけど」
その言葉を最後に車が走り出して。
後には無言の車内に、AAAの歌が流れていた。
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海(プロフ) - きこさん» ありがとうございます！9thもマイペースではありますが頑張って更新していきたいと思いますので、またよろしくお願い致しますm(__)m (2019年11月1日 19時) (
レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
きこ - ほんとにこの話大好きです！いつも楽しく読ましていただいてます。9thも楽しみに待っているので頑張ってください！！ (2019年11月1日 0時) (レス) id: b62633c036 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - 迷える小熊さん» ありがとうございます！綾瀬に感情移入して下さってるという事で、とても光栄に思います。２歩進んでは１歩戻って、また進んで…という子なのですが、持ち前の努力する力はぶれずに描いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願い致します！ (2019年10月30日 21時) (レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
迷える小熊 - いつもドキドキしながら読ませていただいています。何回も読み返していてその旅に大号泣。詩のように努力家になりたいって感情移入しちゃうほどです。これからも更新楽しみにしています。頑張ってください！応援してます！！ (2019年10月30日 4時) (レス) id: c3a588e705 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2019年7月10日 22時
