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(hidaka-side)
金糸雀色のトレンチコートを羽織って、だて眼鏡をかけた衣装。
次のperfectを歌う俺は、深藍色のロングトレンチコートを着た直也くんと、ワインレッドでワンピースタイプのトレンチコートに身を包んだ千晃と一緒に、dramaを聴きながら待機していた。
本来なら西島と宇野が歌う予定だったdramaを耳に入れつつも、俺の頭の中は、ほんの少し眉を寄せて歌を聞き入っていた詩と、それに寄り添うように側にいた真司郎で。
……詩の様子が、少しおかしかったのに気付かなかったわけではない。
そもそも俺が違和感を覚えたのは、もう少し前。
今回のライブで披露予定の新曲を作っていた時だ。
『この曲、配信はしないんだよね』
日『そうみたいだね。特別感はあるだろ？』
書きかけの歌詞を愛しそうに、少しだけ切なそうになぞりながら、詩が呟く。
『ずっと、一緒にいたいな…』
詩の言う「ずっと一緒にいたい」には誰と、という表現は含まれなかったけど。
日『心配しなくても、俺らは何だかんだこれからも一緒にいるよ』
きっと、こういう意味なのだろうと。答えた。
日『１０年やってこれたんだから』
『……うん』
嬉しそうに頷いた詩は、前よりも自分の感情を表に出すようになった気がする。
今まではきっと、無意識のうちに自分自身の気持ちや願望を閉じ込めてしまっていた部分もあるけれど。
真鍋さんの一件や、詩の母親とのことを通して、更に素直なところが見られるようになった。
だから、詩の気持ちは今、ゆっくりと変化してきているんだと思う。
……それに比例するように、西島の態度もまた変化してきていて。
２人のそれが、良いのか悪いのか。俺には何とも言えないけど。
浦「日高、曲終わったよ」
日「ん」
悪くはならないことを、願う。
ス「映像流れます」
スタッフの合図の後、シトシトと降り注ぐ雨の音が聴こえてくる。
降っていた雨がやみ、厚く覆われていた雲の間から太陽の光が注がれるところから始まるperfect。
戻ってきた西島と宇野と入れ替わるように、俺達３人はセットの扉を開いた。
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海(プロフ) - きこさん» ありがとうございます！9thもマイペースではありますが頑張って更新していきたいと思いますので、またよろしくお願い致しますm(__)m (2019年11月1日 19時) (
レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
きこ - ほんとにこの話大好きです！いつも楽しく読ましていただいてます。9thも楽しみに待っているので頑張ってください！！ (2019年11月1日 0時) (レス) id: b62633c036 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - 迷える小熊さん» ありがとうございます！綾瀬に感情移入して下さってるという事で、とても光栄に思います。２歩進んでは１歩戻って、また進んで…という子なのですが、持ち前の努力する力はぶれずに描いていきたいと思いますので、これからもよろしくお願い致します！ (2019年10月30日 21時) (レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
迷える小熊 - いつもドキドキしながら読ませていただいています。何回も読み返していてその旅に大号泣。詩のように努力家になりたいって感情移入しちゃうほどです。これからも更新楽しみにしています。頑張ってください！応援してます！！ (2019年10月30日 4時) (レス) id: c3a588e705 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2019年7月10日 22時
