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(you-side)


ただ、みんなで笑って過ごせたなら。



それだけで幸せだった。





『ママ、兄さん!見てみて!お星さまがいっぱい!』


奏『おー、すげぇなぁ』


千『本当に綺麗…!』





幸せだった日常にヒビを入れたのは私で。



まだ早いのではと心配する母を振り切って、声楽の世界に足を踏み入れたのは私で。



それから数年後、家族は壊れてしまった。





もう二度と失った日は帰ってこない。



母が求めたお父さんも。



大好きだった兄さんも、もういないのだから。





だけど、それでも。





例え、母と娘2人きりになったとしても。




──帰ろう


そう笑いあえるなら。



きっとそれもまた、一つの幸せと言うんだろう。









.









(nishijima-side)


今日はきっと、親子で募る話も沢山あるだろうから、帰ろうかと話していたところ。




千「ごめんなさいね、急に貴方だけ呼び出したりして」


西「あ、いや…」



普通に楽屋から出てきた2人と。俺だけが連れ出されたという事実に、内心で俺はビビりまくっていた。



それもその筈。今日の己の行動を振り返ってみれば、思い出されるのは失言の数々。



──好きな女の母親に嫌われるとか……もう立ち直れないじゃん



どちらかと言えば、俺は親への挨拶には拘りたいタイプだ。



娘さんを俺にください、と言ってみたいし。


一生幸せにします。と言うと決めている。



──って、それ以前に詩に振り向いてもらわない事には話しにならないけど


──ってか今こんなこと考えてる場合じゃねー!





千「……大丈夫?さっきから顔色がコロコロ変わっているけど」


西「すみません何でもないです。で、話とは何でしょう?」



コホンと咳払いをすれば。



少し不思議そうに俺を見上げた綾瀬さんは詩と重なった。



千「詩ちゃんと、一緒に仕事をしているのよね」


西「はい……?」


千「貴方から見て、詩ちゃんはどんな子?」



何処か不安げに。だけど真っ直ぐに俺を見つめてくる綾瀬さんに。





西「努力する才能を持ってる人間です」



俺は、そう答えた。



西「初めて会ったとき、詩の歌声は天性の才能なんだって思いました。勿論それもあるんだろうけど……でも、それからずっとアイツの歌声を聴いてて、どんどん進化していく姿に何度も驚かされてます」

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(プロフ) - くみさん» ありがとうございます!楽しんで頂けて、とても嬉しいです♪しかもかなり長かった筈なのに一気読みして頂いたとは…!本当にありがとうございます!マイペース更新ですが、これからも精一杯頑張りたいと思いますので、よろしくお願い致しますm(__)m (2019年6月22日 8時) (レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - ものすごく楽しいです!!昨日から一気に読んでしまいました!これからも楽しみにしてますね! (2019年6月21日 12時) (レス) id: 9ac3551b76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年3月24日 19時

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