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(you-side)


初めて白い封筒が送られてきたあの日以降、ストーカー染みた真鍋さんの行動は日に日にエスカレートしていった。



メンバーにあらぬ嘘を言った事に終わらず、芸能界にも私の噂を流しているらしく。




「あ、綾瀬詩だよ」


「ほら。男遊びで有名な…」


「枕営業で仕事とってきてるらしいね。必死じゃん」




ドラマの撮影現場でも、影口を叩かれる始末で。



上「あ、綾瀬さん…」


「いちいち気にしたら負けです」



動揺する上野くんに呟いて、現場に入るけど。





「あ、ごめんなさい綾瀬さん」


「!」



直前に椅子に座って台本の確認をしていると、バシャリという衝撃と共に次の瞬間には水がかけられていて。



シン、と静まり返った現場に。


私を助けてくれる人はいなかった。



唯一上野くんだけはオロオロと私にタオルを被せてくれたけど。



ポタポタと髪から水が滴り落ちるびしょ濡れになってしまっては、撮影どころではなくて。



──笑え、


自分自身にそう命令して、笑顔を浮かべる。



「大丈夫ですよ、着替えてきます。すみません、私の撮影は後に回してもらっていいですか」


「あ、ああ…」



何も気にしていない。


こんなの、気にしたら負けだ。



そう内心で呟いて、現場を駆け足で出た。









控え室に入って、着替えを済ませて。



衣装を乾かしてもらっている間、手持ち無沙汰に台本を見直していると。



コンコンとノック音がして、返事をすれば開いたドアから今会いたくない人。



裕「やっほー」


「……!」



真鍋さんが遠慮もなく入ってきて、自然と身体が強張った。



「どうして、ここに…」



現在撮影してるドラマに真鍋さんは出演してなかった筈なのに、と眉を寄せると、真鍋さんが軽く笑う。



裕「いやー、俺今日オフだからさ。こっそり綾瀬ちゃんに会いに来ちゃった」



だからってどうやって忍び込んだの、と聞く気力はなくて。



「……そうですか」


真鍋さんから目を背けて台本に視線を戻すと。




裕「大変そうだね。現場であれだけ孤立しちゃうと」



まるで挑発してくるかのような小馬鹿にした口調で告げてきた。

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(プロフ) - くみさん» ありがとうございます!楽しんで頂けて、とても嬉しいです♪しかもかなり長かった筈なのに一気読みして頂いたとは…!本当にありがとうございます!マイペース更新ですが、これからも精一杯頑張りたいと思いますので、よろしくお願い致しますm(__)m (2019年6月22日 8時) (レス) id: 00727ba42b (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - ものすごく楽しいです!!昨日から一気に読んでしまいました!これからも楽しみにしてますね! (2019年6月21日 12時) (レス) id: 9ac3551b76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年3月24日 19時

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