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(sueyoshi-side)
突然歌えなくなった詩。
スタッフが慌てて音楽を止めて、臨時マネージャーが駆け寄るけど、それよりも先に西島が口を開いた。
西「どしたの」
「分かん、ない」
西「声、普通に出てるよね。明日、本番だけど」
何処か責めるような声音に、舞台袖から見ていた俺は、間に入るべきか考える。
西「何で歌えないの」
「ごめ、ん」
西「ごめんじゃない。歌えないと困るんだけど」
末「西島、やめろ」
こういう時のこの男は厄介だ。
西島はメンバー１と言っても良いくらい仕事にはストイックで。
普段は詩に甘々なこいつが、唯一厳しくなるのが歌の時。
多分期待してるからこそ、詩のハモりには色んな注文をつけるし、レコーディングにも口を出す。
それはライブでも例外ではなくて。
今この瞬間西島の頭には、詩への恋愛的な気持ちは一切ない。
あるのは信頼している仕事仲間に対する、ストイックな気持ちだけだ。
西「秀太、」
末「冷静に考えてみ。詩の気持ち」
だけどそのストイックさは、今はまずい。
西「！……ごめん、」
真っ白な顔をして突っ立ってる詩にやっと気付いたのか、罰が悪そうに謝る西島。
「……悪いのは、私だから」
小さく首を振った詩に、どうしようかと悩んで。
取り敢えず宇野ちゃんを探すと、こんな時に限って会場の端にいる。
だけど異変には気づいてると思うし、すぐに来るかと考えたその時。
伊「詩、ちょっと外に出よっか」
「え、」
伊「私と詩。ちょっと出てくるね」
千晃が優しく詩の手をとって、俺に確認する。
末「ん。続けとく」
伊「ありがとう」
こんな時、千晃は凄く冷静だ。
前に宇野ちゃんが不安定になった時も、１番に千晃が支えてくれたりもした。
彼女なら詩を上手く落ち着かせてくれる、と思いつつ。
西「……」
後悔したように唇を噛み締める西島を見て、俺は嘆息したのだった。
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海(プロフ) - めいさん» 連載を始めてからかなり長くなりますが、ずっとお付き合いして下さりありがとうございます！お待たせしてしまい、すみません…。明日の夜頃に続編を出したいと思っておりますので、またよろしくお願い致します！！ (2019年3月23日 22時) (
レス) id: fc74eeea72 (このIDを非表示/違反報告)
めい - こんにちは！このシリーズがではじめてからずっと読んでます！続きが気になりすぎて来る度に毎回読み直してます！お忙しいかもしれませんが更新楽しみに待っています！ (2019年3月22日 16時) (レス) id: 9ffa7d3de5 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - きこさん» 勿体ないお言葉をありがとうございます(ToT)マイペースですが、楽しんで読んでいただけるようこれからも頑張ります！ (2018年12月29日 10時) (レス) id: fc74eeea72 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ららさん» その予定ではありますが、何しろ私のお話は驚くほど展開がゆっくりなので、まだまだお話は長くなる予定です。様々な波乱も起きつつ、マイペースに進んで参りますので、お付き合い頂ければ幸いです！ (2018年12月29日 10時) (レス) id: fc74eeea72 (このIDを非表示/違反報告)
きこ - このお話1番好きです！これからも頑張ってください！ (2018年12月27日 22時) (レス) id: 5d0b75568f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2018年12月9日 21時
