淡恋 _ｱﾜｺｲ_ 【zm】 (ページ5)

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雪がごこページ5

ゾムと同じく、私も一人暮らしをしていた。

彼はいつもデートの帰りに家まで送ってくれる。
悪いからいいよ、そう言っても必ず着いてきてくれた。

帰りの電車を待つためにホームで2人で話していると、彼の携帯の着信音が鳴った。

彼は、着信相手を確認すると同時に大きく目を開き、驚いていたようだった。

それは、彼の元カノの家族からだったからだ。

＿＿＿彼と私は5年前、19歳の時に初めて出会った。

たまたま大学の授業で座る場所を探している時に声をかけてくれた、というありがちな展開で。

彼の人柄もあり、そして共通の友達がいることから話がとても合い、私たちが仲良くなるのには時間がかからなかった。

そして、私がゾムに恋をするのも。

少し経ってから彼に言われた言葉。

「俺、Aが好きや。俺と付き合ってくれへんか。」

嬉しくて少し泣きながら了承した私を優しく抱きしめてくれたあの日は忘れることはないだろう。