淡恋 _ｱﾜｺｲ_ 【zm】 (ページ3)

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雪がさんこページ3

そう笑顔で言うとそのまま抱きしめられた。
本当はその場で婚約しても良かったのだが、ゾムはその時言った。

「指輪は2人で買いたいけど、婚約はもっときちんとした場で改めてしたいねん。せやから、待っとってくれへんか。」

そして、私とゾムは"婚約する日"を決めた。
それは私の誕生日の1か月前。彼の希望で＿＿＿…

「A、これとかどうや？」

ゾムの言葉にはたと現実へ戻される。ぼーっとしていたことがバレてしまったのか、ゾムはこら、と笑みを浮かべながら声をかけ手に持っていたものを見せてくる。

視線をそちらへ向けるとそこには綺麗に光り輝く雪色の宝石がついた指輪があった。
その横にはみどりいろの宝石もついており、ツートンカラーのものであった。

「A、白好きやろ？」

ちら、とコートを見ながら聞いてくる。
確かに私は白が好きだ。好みを知ってくれている事に喜びを感じつつ答える。

『うん、好き。でもみどりも好きだよ。ゾムの色だから』

そうやって先程貸してくれたみどりのマフラーを指でさしつつ言うと、彼は先程の私と同じような顔をする。

「せやからピッタリやと思ってん。これにしよか。」