小児科病棟の王子様

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白濱亜嵐side




医「最後だと思います

誰か、知り合いがいるのであれば

呼んであげてください」






俺は、臣さんに連絡して

大至急、涼太を連れてきて貰った





「涼太…もう、バイバイだって」






本当は、会わせたくない



死んだなんて思わせたくない




だけど、涼太はきっと



お母さんだとわかってる




お母さんだと思いたいんだと思う



最後くらい、涼太の思うように…





涼「おばちゃん！！」





広瀬さんの病室に入って行った涼太





広「涼太…来てくれたの？」





涼「ふぇ…(泣

ヤダよ！死なないで！」





広「涼太、頑張って…ﾊｧﾊｧ

びょ、きに…かつ、だよ」





涼「ママぁ(泣

おばちゃん、ママでしょ(泣

僕の、本当のママでしょｸﾞｽｯ

行かないで！」






広「涼太、育てられなくて…ごめ、ね

1人にして、ごめ、んね

身体、よわ、い子にして、ごめっね(泣」







涼「産んでくれてありがとうっ(泣

会いに来てくれてありがとう(泣

お人形、くれてありがとう！

絵本、読んでくれてありがとう！」






広「りょうた、おお、きくなったね(泣

ありがとう

元気な大人に、なるんだよ」







涼「うん！

治療も、お勉強も頑張るね！」






広「涼太、愛してるよ…」





涼「僕もママ大好き！」





広「ﾆｺｯ…」





涼「…ママ？

ママ！！ママぁ！！(泣」





「涼太…おいで」




涼「ママ、いかないで！

ママ！目、開けてよ！」




医「13時30分…ご臨終です」





涼「うわぁーん！！(泣

ママぁ！！(泣 まぁまぁ！！(泣」





涼太は、広瀬さんのベッドに

しがみついて、泣いた





「涼太、おいで

最後に、ママに会えて良かったね？

きっと、涼太が治療頑張ってるから

ママと会えたのかもしれないね。

これからも、治療頑張って元気でいれば

ママもお空から見ててくれるよ」






涼「涼太

ママとバイバイするﾋｯｸﾋｯｸ

ちりょ、頑張るﾋｯｸﾋｯｸ」





「うん、涼太なら大丈夫だ

よく、頑張った。よしよし」




涼太を優しく、抱きしめてやると





涼「ぅぅ…ｸﾞｽｯ

ふぇ…ﾋｯｸﾋｯｸ」





その日は、泣いて泣き止んでの

繰り返しだったけど



次の日から、いつも通り

治療をして元気に学校に行ってる涼太





「涼太、無理してない？」





涼「うん！ママ見てるから！

涼太、絶対に大きくなる！」





「そっか。頑張ろうね！」





涼「うん！」

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