【仮面ライダー電王】過去は希望、希望は未来 【4th】

｢クライマックス刑事(デカ)｣ 14話 ページ9

｢あ〜言わんこっちゃない！早く洗濯しないと！｣
｢そ〜ですよ〜！ほら脱いで脱いで！｣
｢なんなんだお前ら！｣


赤いチャイナ服の使用人もとい潜入中のナオミが黒木のジャケットを無理やり剥がそうとする
が、黒木も抵抗してそこにデネブも入ってくるので、少し揉み合いみたいな状態になった


とうとう人間態のファンガイアが2人を黒木から引き剥がそうとしたが、断固として黒木から離れようとしなかった
そんな様子を、ネガタロスはただ黙って見ていた


｢…｣
｢なんか用か、A｣
｢いや、あの2人何してんだろうって…｣
｢放っておけ｣


そう言われてAも大人しく目の前の炒飯を食べ始めた


─────────────────────


そんな騒ぎが起きている間、侑斗に憑いたウラタロスはセーラを壁まで追い詰めた
そして、彼女の肩を押して壁に押し付けて、世にいう壁ドンをしていた


｢怖がらないで…ね？｣
｢侑、斗…｣


セーラのブロンドの髪を優しく撫でて軽く胸を通り、その手がジャケットのポケットの上辺りを通った途端にセーラの手がガッと侑斗の手を掴んだ


｢お前…！｣
｢フフッごめんね？｣


侑斗の手にはセーラが持っていた拳銃が握られていた
色仕掛けをされた、と気づいたセーラはハッとして侑斗に足を振り上げた
素早くセーラから拳銃を奪い取ると、ウラタロスは侑斗から出た


｢この…はあっ！｣
｢ぐっ！｣


セーラが侑斗の足を払って後ろになぎ倒す
すると、セーラからピエロのようなイマジンが出てきた
侑斗は直ぐに体を起こしてイマジンに銃を向けて放ったが、銃弾はイマジンに吸収されて何のダメージも受けなかった


｢ケヒヒッホラヨッ！｣
｢ッ！｣


イマジンが侑斗の襟を掴んでセーラの方に投げ飛ばすと、体制を崩した侑斗の鳩尾にセーラの膝蹴りが入る
その痛みにバランスを崩して近くのダンボールに背中からダイブしてしまった


｢！あのガキ…！｣
｢やべっ！｣


セーラの猛攻を避けると、部屋から出てきた黒木が騒ぎを聞き付けて侑斗に銃を構えた
侑斗が慌ててその場から離れると、すぐさまで銃弾が侑斗の近くに着弾した


侑斗は体制を低くして奥の部屋に飛び込むと、セーラとそのイマジンは直ぐに後を追った
黒木も侑斗を追いかけようとした時、物陰から現れた人物に銃を持つ腕を捻りあげられた


｢お前の相手は俺や！｣
｢テメェ…！｣


キンタロスが憑依した良太郎は黒木の手から銃を奪うと、黒木を背負い投げした

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