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「クライマックス刑事(デカ)」 12話 ページ7

「どうしよう!鈴木さん一人で行っちゃったみたい!」
「はあ!?あんの野郎…!」


話し合おうとした時どこにもいない鈴木と、部屋に残された置き手紙を見て良太郎は慌ててデンライナー署に転がり込んだ
リュウタロスに手錠をかけられたモモタロスはその手をわなわな震わせた


「と、とにかく!助けに行こう!」
「しょうがないね」
「ほないこか!」


全員が立ち上がるのを見て、良太郎も出発する準備を進めた


─────────────────────


そしてビルの中。
ワインを飲んでいるデネブの顔はうっすら紅潮していた
隣の侑斗はじっと黒木を睨みつけていた


すると、扉が開いてネガタロスが部屋に入ってきた
どっかり椅子に座ると、気だるげに背もたれに体重をかけた
ネガタロスに気づいた黒木がネガタロスに声をかける


「おい、こんな簡単に刑事に侵入されて大丈夫なのか?」
「問題ない。明日には人間どもが俺様の前にひれ伏すことになる」
「…だといいがな」


自分の角をなぞりあげて自信満々に言うネガタロスに黒木は片眉を上げて皮肉を言う


「弱気だなあ!俺がついていれば成功は間違いない。言っただろ、嫌なら抜けろってな」
「…フン」


侑斗の煽りを鼻で笑って手元の青椒肉絲に視線を移す
すると侑斗は立ち上がると、そのままその部屋を出ていってしまった
ネガタロスはそのやり取りをただ黙って見ていた


その部屋のちょうど真下の部屋に鈴木はいた
物置の中で傷つけられて動かない体を震わせて横たわる鈴木はぼそりと呟いた


「…情けない」


仲間の忠告を無視してきた結果がこれだ
自分を思ってくれた良太郎達にまた面倒をかけてしまうと思うと鈴木は死にたくなった
その時、扉がキイと音を立てて開いた
思わず身を強ばらせると、そっと額に何かが当てられた


おそるおそる顔を上げると、昼間見た少女、Aが鈴木に冷たいタオルで額のアザを冷やしていた
鈴木と目が合うと、Aは申し訳なさそうに眉を下げて言った


「ごめんなさい。こんなことに巻き込んじゃって…」
「君は…」
「きっと良太郎がすぐ助けに来るから。もう少し頑張ってください」


Aはそれだけ言うと、テキパキと看病してさっさと出ていってしまった
そしてAが部屋の外に出て、階段を上がるとき侑斗と出くわした
Aの姿を見た侑斗は目を見開いて彼女の腕を掴んだ

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フォンフォン(プロフ) - 朱音さん» はい、見ましたよ。 (2018年12月26日 17時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
朱音 - あの、質問なんですが。 今、仮面ライダーの最新の映画やっていますよね?作者は見ましたか? (2018年12月26日 16時) (レス) id: 0b354d0f43 (このIDを非表示/違反報告)
フォンフォン(プロフ) - ぱずー@靖子乱舞さん» こちらこそ声掛けてくださってありがとうございます。めちゃんこ嬉しかったです。お互い頑張りましょうね! (2018年12月26日 0時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
ぱずー@靖子乱舞 - あっあっまさかご存知だったとは…(昇天)はい、ジオウの小説を書かせて頂いております。こう言うのはおこがましいかもなんですが、これからもお互い頑張りましょう。 (2018年12月25日 22時) (レス) id: e8b283460b (このIDを非表示/違反報告)
フォンフォン(プロフ) - ぱずー@靖子乱舞さん» そう言って下さるとすごく嬉しいです。ありがとうございます!あの、ぱずー様もジオウの小説書かれてましたよね?勘違いだったらごめんなさい…。のんびり進んでますが、これからもよろしくお願いします! (2018年12月25日 16時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フォンフォン | 作成日時:2018年11月26日 14時

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