「クライマックス刑事(デカ)」 29話 ページ24
ちょうどその頃、黒木を追っていた鈴木はとうとう黒木を突き当たりまで追い詰めた
手に持っていたドラム缶を投げ捨てると、懇親の力を込めて黒木に体当たりをした
今までの逃走劇により体力が底を尽きた黒木は踏ん張るも鈴木の力に背中から倒れ込んだ
泥だらけになりながらも、抵抗する黒木を抑え込むと、懐からずっと持っていたが使ったことがない手錠を取り出した
「黒木誠也!!殺人未遂及び銃刀法違反の容疑で、逮捕する!!」
手首にガチャンと手錠を嵌めて、ロックをかけると鈴木は達成感に脱力した
大きく息を吐いて、味わったことない喜びを噛み締めつつ黒木の手を引いて起き上がらせる
その様子を、ハナは遠くから手を出さずに見ていた
思わず頬を緩めてしまうと、ネガタロスとの激闘から帰還した良太郎が合流した
鈴木の少し切り傷があって泥だらけの顔が良太郎達に気づくと、少し照れたようにしかし晴れるように笑った
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「しっかし、ネガタロスっちゅう奴はホンマに強かったなあ」
「僕負けてないし!」
「やっぱ真似野郎が本物に勝てる訳ねえしな!」
「もう終わったことだし」
コーヒーを飲みながら会話を交わすイマジン達を視界の端に捉えながら良太郎は眠るAを見つめた
結局Aを救うことが出来たが、行方不明になってネガタロスと共に居た経緯が分からずじまいだった
「やっぱり電王を倒す為の人質っていうことなのかな」
「そうかな…」
「正直、それ以外考えられないな」
ハナが良太郎に言うと、良太郎はどこか腑に落ちない顔で頷いた
侑斗もハナに賛同するように言ったが、どこか気になることがあるような顔をしていた
あのAを守るかのように存在していたネガタロスの跡が良太郎は忘れられなかった
「まっパスも戻ってきたことだし、主犯はあのモノマネ野郎ってことでいいだろ」
「そうだね」
「それは違うの」
モモタロスが言った言葉に頷いた瞬間、凛とした声がデンライナーに響いた
良太郎がはっと振り返ると、寝台から体を起こしこちらを見るAの姿があった
「A…!?いつの間に…」
「ごめんなさい良太郎。全部私のせいなの」
「お前、まさか…!」
侑斗がAに詰め寄ると、Aは足を床につけて立ち上がり皆に向き直ると、はっきりとした声で言った
「私が、ネガタロスの契約者なの」
その言葉にデンライナーにいた全員が言葉を失った
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フォンフォン(プロフ) - 朱音さん» はい、見ましたよ。 (2018年12月26日 17時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
朱音 - あの、質問なんですが。 今、仮面ライダーの最新の映画やっていますよね?作者は見ましたか? (2018年12月26日 16時) (レス) id: 0b354d0f43 (このIDを非表示/違反報告)
フォンフォン(プロフ) - ぱずー@靖子乱舞さん» こちらこそ声掛けてくださってありがとうございます。めちゃんこ嬉しかったです。お互い頑張りましょうね! (2018年12月26日 0時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
ぱずー@靖子乱舞 - あっあっまさかご存知だったとは…(昇天)はい、ジオウの小説を書かせて頂いております。こう言うのはおこがましいかもなんですが、これからもお互い頑張りましょう。 (2018年12月25日 22時) (レス) id: e8b283460b (このIDを非表示/違反報告)
フォンフォン(プロフ) - ぱずー@靖子乱舞さん» そう言って下さるとすごく嬉しいです。ありがとうございます!あの、ぱずー様もジオウの小説書かれてましたよね?勘違いだったらごめんなさい…。のんびり進んでますが、これからもよろしくお願いします! (2018年12月25日 16時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フォンフォン | 作成日時:2018年11月26日 14時