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エンカウント率が高い洞潔先生 ページ10

とあるスーパーの中。
私は母に渡されたおつかいメモを見ながら買い物カゴに商品を入れていた。
今日は私が簡単なおつかいをすることになった。
ガラスで切った右手はまだ包帯が巻かれて触ると少し痛いがしょうがないか、と買い物に来ていた。

「あとは…おにぎりでも買ってこうかな」

余ったお金で好きなのを買っていいと言ったので小腹がすいた時に食べるものを買ってこうとお弁当コーナーに足を進めた。
すると時間のせいか、おにぎりはほとんど売れており最後の1個がちょこんと残っていた。
ラッキーと思いつつ手を伸ばすと反対側から伸びてきた手と触れそうになり反射で引っ込めた。

「あっすみませ…」
「いや、こちらこそ…」

つい謝罪して顔を上げるとその相手の顔にピシリと体が固まった。
それは相手も同じなのか私の顔を見て表情が固まった。

「…」
「…」

そこにはナツメの担任の島之内先生…もとい人間に擬態した洞潔がこちらを見下していた。
何も言えずに固まっていると洞潔が素早く最後のおにぎりをカゴに入れてしまった。
私とわかった途端に遠慮しなくなったなこの妖怪。

「…妖怪も買い物するんですね」
「…主の物だ」

ちらっとカゴを覗くと日本酒とスイーツにフルーツが積まれていた。
流石の妖怪も食べ物を食べないとダメらしい。
お酒は知らないが。
警戒したままの私に洞潔はため息をついて先程よりかは表情を和らげた。

「流石の俺でもここでやるつもりはない」
「は、はあ…」

流石に島之内先生の姿で私に手を出すのは色々ダメらしい。
そう言うとさっと踵を返して別のコーナーへ向かっていってしまった。
目的がなくなった私は微妙な気持ちになりながらもレジへ向かった。
会計を終わらせて外に出ると、出入口の横の壁に洞潔がまるで待ち構えるようによっかかっていて驚いてしまった。
いつ会計終わらせたんだ。

「おい」
「な、なんでしょう…」

こちらを見下ろす洞潔に固まっていると素早い動きで私の袋を取り上げてしまった。

「え!?横領ですか!?」
「黙れ」

短く言うと洞潔は私の袋を持ってさっさと歩き出してしまった。
ぽかんと見ていると、振り返って怪訝な顔で声をかけられた。

「何をしている。置いてくぞ」
「は、」

何言っているんだこの妖怪。
心の中でそうぼやき恐る恐る洞潔について行くことにした。

エンカウント率が高い洞潔先生 2→←じょろちゃんキャラ変わりすぎ



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優(東方ガチ勢) - 凄く面白いです!ケースケの立ち位置に夢主を入れるのは考えたことがなかったです(笑)とても面白いしいい話なので、続きが出来たら更新して欲しいです! (2022年8月3日 15時) (レス) @page37 id: 14abcb2f13 (このIDを非表示/違反報告)
名無 - とても面白かったです。続きがあれば何時までも楽しみにしています。 (2021年3月23日 9時) (レス) id: cdf16b300a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フォンフォン | 作成日時:2020年10月12日 22時

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