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「銭湯(バス)ジャック・パニック」 2話 ページ37

「大変だったわ、外に沢山の警察がいて。」


そう言われて犯人が慌てて外を見る。
外には盾を構えた警察官が沢山いて、今にも入ろうとしていて、犯人の顔が青ざめた。


「警察のヤロォ…強行突入するつもりだ…」


「ええ!?そんな事したら、姉さんやAやハナさんまで危険が…!」


「まじで?」


愛理さんはそんなことを他所に差し入れの準備をし始めた。


良太郎はこそこそと何かを話していたが、良太郎の気配が変わって"ウラ"になった。


「魚心あれば水心、僕に釣られてみる?」


ハナさんは愛理さんと私からウラを隠そうとしていたけれど、バッチリ見えている。
愛理さんは気づいてないけど。


ウラは犯人にデカ長に電話すると指示した。
念の為、とハナさんと黒い人とウラを縛っておいてからウラはデカ長と電話し始めた。


離れていたし、差し入れの準備をしていたからそんなに聞こえなかった。


電話を終えてしばらくすると、警察が引いていくのが見えた。
強行突入するのはやめたそうだ。


びっくりしている犯人に愛理さんが果物を剥きながら声をかけた。


「あの〜、早めに良太郎を帰していただいて欲しいのです。そちらにも色々事情がありそうですけど…。」


「あ、いや、俺は警察に追われているだけで…そう言うお前は何なんだ!」


そこまで言って銃を黒い人に向けた。
どうやらこの人が最初に立てこもりを始めたそうだ。


「そうよ!なんでこんな所に立てこもったのよ!」


ハナさんが強めの口調で問い出すと、黒い人は少しビビりながら言った。


「俺、強盗に入ろうと思ってよ、そしたら警察がいてよ、そんで俺…」


「じゃあ、凶悪な強盗犯っていうのは!?」


「ちょっと勢い乗っちゃって…」


なんだ。この人強盗未遂じゃないか。
しかも、銃もおもちゃだった。
一気に肩の力が抜けた。


もう1人の犯人もおもちゃのシールを見て膝から崩れ落ちた。
そっとお茶を渡した。


微妙な雰囲気になった時、ちょうど愛理さんの差し入れの準備が終わった。
行く前に作ったあのおにぎりではなく。


全員でテーブルについてサンドイッチを頬張る光景はすごくシュールだったけど、みんなでご飯を食べるのは案外久しぶりだったりした。


サンドイッチは普通に美味しかった。

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わー(プロフ) - 了解です!ありがとうございます! (2018年12月27日 22時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)
フォンフォン(プロフ) - わーさん» もしモモタロスオチの小説をお求めでしたら、リンク先の短編小説の方に置いてありますのでそちらをご覧下さい。長くなりましたが、これからもよろしくお願いします! (2018年12月27日 21時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
フォンフォン(プロフ) - わーさん» コメントありがとうございます!大変申し訳ございませんが、オチのリクエストは受け付けていません。オチは未定とありますが、物語の流れ的にはオチはないです。誤解を招くような表現をしてすいません… (2018年12月27日 21時) (レス) id: 0273cd81dc (このIDを非表示/違反報告)
わー(プロフ) - オチはモモタロスでお願いします! (2018年12月27日 19時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フォンフォン | 作成日時:2018年8月19日 21時

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